米英、文学賞の行方はベテラン女流作家に

先月、イギリスでブッカー賞、そしてアメリカでは全米図書賞と、今世紀を締めくくる2000年の文芸賞が発表された。今回ブッカー賞に輝いたのは今まで3度も最終候補作に残りながら受賞を逸してきたカナダ人女流作家、マーガレット・アトウッド。受賞作のBlind Assassinは新聞記事、SF小説、そして主人公の回想録を通し、ラストまで度重なるどんでん返しで息もつかせず、さすがとうならせるものを持っている意欲作。良家の長女として生まれながら、運命に翻弄されるしかなかった主人公アイリスの実は数奇な半生。The Robber BrideやCat’s Eyeに代表されるように、アトウッドの作品に登場する女性には、母性や女らしさといった決まり文句から想像できないぐらいのどこまでも深い「悪」が潜んでいるようで、かえって心地よい。原文ではイギリス英語でもない、アメリカ英語でもない言葉で「カナダ文学」を確立させている彼女の才能をしっかり感じさせる。 Read more

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文学賞の花形は海外から祖国を描くディアスポラ文学

秋は国内外で各文学作品の受賞作品発表がある季節。11月7日にはイギリスでブッカー賞が、15日にはアメリカで最も栄えあるナショナル・ブック・アワード(全米図書賞)が選ばれます。先月もノーベル文学賞に中国出身、フランス在住の脚本家、高行健(ゴウ・シンジェン)氏の名前が発表されたばかり。賞をとれば即ベストセラー、というわけにはいきませんが、少なくとも高氏の場合、中国語あるいはフランス語を言語として書かれた作品がさらに他の国でも翻訳されることになり、アメリカでも来月に、揚子江紀行記で彼の最高傑作といわれる「Soul Mountain」が刊行される予定です。 Read more

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ベストセラー小説を映画化してもヒットにならないわけは?

ベストセラーになった本はほとんどといっていいほど、それを原作にハリウッドで映画が作られます。スティーブン・キング、トム・クランシー、ジョン・グリシャムの売れっ子御三家の場合は、新刊が本棚に並べられるずっと前からメジャーな映画スタジオの間で映画化権の取り合いになります。この3人は映画化に当たってキャストの選考や脚本の内容にまで口出しできる特別な存在です。逆にマイケル・クライトンやケイ・スカーペッタシリーズのパトリシア・コーンウェルのように、口出ししすぎて思うように映画化が進まなかったりする場合もありますが・・・。基本的には作家が映画化権を売った時点でその後どんな映画が作られようと口を挟むことはできません。 Read more

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本屋以外でも本を売っているアメリカの書籍販売事情

貴方は洋書の本をどこで買っていますか? そりゃもちろん本屋だよ、と答えられると身も蓋もない話ですが、アメリカの場合、本を売っているのは本屋だけとは限りません。

一番お安くて、手軽なのはバーンズ&ノーブルやホーダーズなどの大型チェーン店のメガストアでしょうか。立ち読みどころか、長時間の座り読みも大歓迎、店内にカフェが併設されているところが多いのでくつろげます。一方、「インディペンデント・ブックストア」と呼ばれる中小書店は今や生き残りをかけて、サービスを充実させたり、大型書店とは違うプラスアルファを心掛けているので、本好きには見捨てておけないものがあります。 Read more

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紙とインクが要らない電子本の時代が到来

紙とインクに、とことんこだわりたいbibliophile(愛書家)や出版社にとって、IT革命は身も凍りつくバッドニュースを次々ともたらします。 Read more

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コミックと本はまったく別もの扱いのアメリカ出版界

アメリカの本屋さんに足を踏み入れて気づくことの一つに、漫画(コミック)を置いていないことが挙げられるでしょう。こっちの出版界では、本とコミックは全く別の扱いになっています。出版社も流通ルートも別、本にはISBNナンバーが、コミックにはUPSナンバーのバーコードが入っています。日本のように、小林よしのり著『ゴーマニズム宣言』が書籍のベストセラーとして扱われることもありません。 Read more

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アメリカで本を出すにはまずエージェント探しから

もし、あなたがアメリカで本を出したいと思ったら、まず探さなければならないのが「リテラリー・エージェント」。出版社との契約を取ってくれるマネージャーのような存在だ。日本ではよく見られる、ミステリーなどの投稿を一般から募集して賞を出している団体はあまりないし、ほとんどの大手出版社は、送りつけられた原稿を読む「オープン・サブミッション」制をとっていない。 Read more

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