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	<title>Books and the City</title>
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	<description>本とマンハッタン</description>
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		<title>「ゴースト・ライター」のウソほんと、人質拷問・戦争犯罪のウソほんと—Truths and Fiction about being a ghostwriter</title>
		<link>http://oharakay.com/archives/2044</link>
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		<pubDate>Tue, 02 Mar 2010 03:11:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>
		<category><![CDATA[ghostwriter]]></category>
		<category><![CDATA[Iraq War]]></category>
		<category><![CDATA[ゴーストライター]]></category>
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この週末はローマン・ポランスキー監督の映画THE GHOST WRITERを観てきた。２月に行われたベルリン国際映画祭ではこの映画、銀熊賞という監督賞をとったものの、プレミアの際の観客の反応はイマイチだったらしい。そし [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
<p>この週末はローマン・ポランスキー監督の映画<a href="http://www.theghostwriter-movie.com/">THE GHOST WRITER</a>を観てきた。２月に行われたベルリン国際映画祭ではこの映画、銀熊賞という監督賞をとったものの、プレミアの際の観客の反応はイマイチだったらしい。そして私の感想もやっぱりイマイチ。<span id="more-2044"></span></p>
<p>ポランスキー監督といえば、32年前に13歳の少女とセックスをしたカドでアメリカ国内で有罪になり、その後はずっと逃げてヨーロッパで暮らしながら映画を撮り続けている。当の少女だった女性は既に彼を許すと公言しているものの、米当局はしつこく彼に服役させようとしている。要するに、性に対して鷹揚なヨーロッパの文化人が気に入らないというわけだ。</p>
<p>そのポランスキーが去年スイスで行われた映画祭で賞をもらいに出向いていったところ、逮捕されてアメリカに引き渡すかどうか判断するため、しばらくチューリッヒに留置されていた。「ゴースト・ライター」の仕上げは軟禁状態の中で行われたとか。</p>
<p><a href="http://www.amazon.com/Ghost-Writer-Novel-Robert-Harris/dp/1439190550%3FSubscriptionId%3DAKIAJ6M5XSEAGVGPPAHQ%26tag%3Dlingcity-20%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D1439190550"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51HZCKRvJaL._SL160_.jpg" /></a><a href="http://www.amazon.com/Ghost-Writer-Novel-Robert-Harris/dp/1439190550%3FSubscriptionId%3DAKIAJ6M5XSEAGVGPPAHQ%26tag%3Dlingcity-20%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D1439190550">The Ghost Writer: A Novel</a>（原作）そのため映画の舞台はボストン郊外の避暑地マーサズ・ヴィンヤード島に設定されているにも関わらず、ロケはドイツで行われたらしい。見た目はまったく冬のニューイングランド地方という感じが出ていたので違和感なかったけど。</p>
<p>映画としてのできはさておき、政治家のメモワールにまつわる殺人ミステリーというテーマだったので、どのぐらいアメリカの出版業界の実情が反映されているか、なにか内輪なジョークでもあるかと期待していたので、スリラーとしてつまらないものの、ディテールはけっこう楽しませてもらった。</p>
<p>まず、冒頭で、変死したゴーストライターに代わってユアン・マクレガーが選ばれることになるのだが、エージェントの紹介で出版社に面接に行くものの、担当編集者にお前にはムリだと耳打ちされる場面。「ランダムハウスじゃあるまいし」というユアン君に思わずクスリ。</p>
<p>件のメモワールにアドバンス（印税の前払い金）が＄10ミリオン支払われたと聞いてまたニヤリ。これはビル・クリントンに支払われたとされるアドバンスの額と一致しているからだ。そしてメモワールを出す出版社の社長がマフィアの親分風ジム・ベルーシで、「ちゃっちゃと書いて、ガンガン宣伝して、どんどん売る」という調子の良いエージェントの売り込みに納得しちゃうところも笑える。出版社の名前からしてハーパーコリンズのヒネリかなぁ？　だとしたら、このマフィア風の男はルパート・マードック？　政治家のメモワールの商談には、エージェントに加えて弁護士も出席しているところも現実味ありで、ひとりでウンウンとうなずいてしまった。</p>
<p>そんなこんなで仕事を引き受けることになったユアン君が、ドサクサに紛れてまったく別のゲラを渡され「時間があったらこっちも直せないか見といて」って言われてウンザリしている場面も、ありがちな風景。でも、プロのライターなら、わざわざ一番最後のページを見てページ数を確かめなくても、その分厚さなら600〜700ページはあるって、すぐにわかると思うけどね。</p>
<p><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/bm-400x255.jpg" alt="bm" title="bm" width="400" height="255" class="alignnone size-large wp-image-2047" />そんなこんなで、ピアス・ブロスナン演じる元イギリス首相、アダム・ラングの別荘にやってきたユアン君。途中で何度も寝ちゃいながらも前任者が書きためた原稿を一通り読んで、あまりのひどさに頭を抱えて「あ゛〜っ！」と声にならない雄叫びをあげている場面が秀逸。だって第１章の冒頭から「“ラング”というのはスコットランド出身の苗字で、私の先祖は….」ってのがだらだらと延々と続くんだもんね。でもこれがおかしいのは、実際にビル・クリントンのメモワール『マイ・ライフ』を読んだ人ならでは、かもしれない。だって、クリントンのメモワールも実際最初の100ページぐらい、延々とつまんねーアラバマの親戚の話から始まるんだもん。映画の最後のシーンで印刷されて出来上がってくるメモワールのタイトルも「マイ・ライフ」になってるし。</p>
<p>アダム・ラングは、イラク戦争が始まった頃の若い首相という設定で、トニー・ブレアそのまんま。（ちなみに、トニー・ブレア、今秋にも自分のメモワールを出すそうです。しかもランダムハウスからｗ）顔はいいけど、頭は空っぽ、奥さんのほうが出来るヤツ、という設定はレーガンとか、息子ブッシュそのまんま。</p>
<p>これ以上映画について語るとネタバレになるのでやめておくが、推理小説といえば、最後で犯人が明かされて「えっ？どうしてそうなるの？」と最初からまた読み返さなければならない私でさえ、筋書きが読めたぐらいなので、大きなどんでん返しは期待できないけれど、ヨーロッパ風というか、決定的な証拠は見せずに、観た者の解釈に任せる設定はそれなりに上手いと思う。</p>
<p>ところで、先日誘われて顔を出した業界のパーティーで、ほんとうに「今、ゴーストライターやってるんだー」というイギリス人としばし話をした。依頼主の名前は教えてくれなかったけど、ビジネス界の重鎮で、話は面白いんだけど、文才はないし、自分で書きとめる時間もないから、人を雇ってメモワールを出すんだと。</p>
<p>で、ゴーストライターとしてではなく、共著者としてクレジットはもらえないのか？と訊いたら「うん、その人、昔、業界紙でゴーストライター雇って自伝を書かせている人をバカにする発言をしたことがあるらしくて、今さら自分も同じことしてるとは言えないから、僕の名前は出せないんだよ」とのこと。はは。ゴーストライター稼業も辛そうだけど、彼の場合、そのギャラでしのいで、今度はちゃんと自分の小説を出すそうだから、グッドラック、ということで。</p>
<p>そしてこの映画に関するもうひとつの言い分。イラク戦争については、ブッシュ/チェイニー政権はサダム・フセインが大量虐殺兵器を持っているというウソの証拠を米議会と国民に突きつけ、退役軍人であるコリン・パウエル国務長官に国連でウソをつかせ、マスコミに自分たちの息のかかった退役軍人をコンサルとして潜り込ませ、イラク戦争を開戦したのは周知の事実となっている。</p>
<p>問題は、彼らが今後その罪を公の場で問われる機会があるかどうかだ。穏健・温情を謳うオバマ政権にはあまり期待できないが、いずれは国際舞台で戦争犯罪として告発されるべきだと思っている。このままチェイニーに心臓発作なんかで死なれてはたまらない。ブッシュにのうのうと隠遁生活を送らせるわけにはいかない。だから、できればイラク開戦問題はエンタメの材料にして欲しくなかった。ハリウッドではなく、米の良心あるジャーナリストに調査を続けて欲しかった、というのが私の本心だ。映画の中で「war criminal（戦犯）」という言葉が出てくる度に、それを投げつけられるべきはジョージ・ブッシュ、ディック・チェイニー、ポール・ウルフォウィッツ、ドナルド・ラムズフェルドらではないのか、と。</p>
<p>彼らの犯した罪と比べると、30年前の情事でいまだに悪人扱いされているポランスキーは腹に据えかねるものがあるのだろう。今回CIAを悪者に仕立てた映画で鬱憤を晴らしていると思うのは私だけだろうか。</p>

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		<title>アマゾンとマクミランがバトりんこ、仲良くＥブック適正価格を模索しだした—Amazon and Macmillan tango over the pricing of Kindle edition</title>
		<link>http://oharakay.com/archives/2032</link>
		<comments>http://oharakay.com/archives/2032#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 30 Jan 2010 23:51:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>
		<category><![CDATA[Kindle]]></category>
		<category><![CDATA[Macmillan]]></category>
		<category><![CDATA[キンドル]]></category>

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		<description><![CDATA[
和を尊ぶ日本人には、今アメリカを舞台に行われているＥブック競争が死闘のごときバトルに見えるのかもしれない。食うか食われるか、負けたら倒産、社員が路頭に迷い、後には紙の本という死体が累々と…みたいな状況を想像してしまうの [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
<p>和を尊ぶ日本人には、今アメリカを舞台に行われているＥブック競争が死闘のごときバトルに見えるのかもしれない。食うか食われるか、負けたら倒産、社員が路頭に迷い、後には紙の本という死体が累々と…みたいな状況を想像してしまうのだろうか。<em>（<a href="http://www.dotbook.jp/magazine-k/2010/02/03/macmillan_vs_amazon/">もっと簡潔にまとめた記事</a>が「マガジン航」で読めます。）</em><span id="more-2032"></span></p>
<p>この週末、一般の人がアメリカ大手出版社の一つ、マクミラン（親会社はドイツのホルツブリンク、主なインプリントにはセント・マーティンス、ファンタジー系のTor、文芸系のＦＳ＆Ｇ、ノンフィクションのヘンリー・ホルトなどがある）の本が急にアマゾンで買えなくなったことに気づいたところから、アマゾンのキンドル版の低価格に不満を持っていたマクミランがとった措置だということがあちこちで言われている。</p>
<p>今のところ両社が声明を出さずに沈黙を守り、読者や著者がブログで好き勝手なことを言っているので余計に状況が判断しにくいのだろう。さらにグーグルプリントにもiBookにも置き去りにされた日本からは、対岸の火事がちょっぴり楽しいのかもしれないけれど、hon.jpの伝え方もちょっと無責任な書き方が気になった。</p>
<p>今何が起こっているのかを判断するには、もう少しバッググランドの知識が必要だろうということで、私なりの説明を試みる。長くなるかもしれない。</p>
<p>そもそもアマゾンが電子書籍端末、初代キンドルを売り出したのは2007年の暮れ、もう２年以上も前のことだ。業界の人たちは２年前のフランクフルト・ブックフェアでデモ版を見ている。もちろん、一般の人たちには未公開で、当時まだ「キンドル」という言葉にも馴染みがないので、「that white device from Amazonアマゾンの白いヤツ」と呼ばれているのを聞いて、何それ、ガンダム？と思った記憶がある。</p>
<p>そして見せてもらったキンドルはやっぱりファーストガンダムみたいに角張っていて野暮ったく、しかも今から思えば周りのマージンの部分が全部ボタンになっていたので、どこを持てばいいのか困るという代物だった。ただし、Ｅインクを使った読みやすい画面と、そこに収められる冊数を聞くと、これが将来一過性の流行り物として消えていくとは考えられなかった。もちろん、アマゾンもガジェットを売って稼ぐ会社になろうとは露ほども考えていなかっただろうから、デザインは最初から手抜きしていたんだろうし。</p>
<p>アメリカの編集者の中には、既にゲラを回し読みする手段としてＥリーダーを渡されていた人も少なくなかったので、キンドルに対する壁もあまり高くなかった気がする。</p>
<p>そうして売り出された初代キンドルだったが、400ドルという定価がネックになって、急に売れ出したわけではなかった。品切れにも品薄にもならず、細々と売られていた。</p>
<p>キンドル２が売り出された頃から徐々に状況が好転した。何よりも、アメリカ人がキンドルを買うキッカケになっているのが、アマゾンのホームページで見られる新刊本キンドル版の安さ。新刊のハードカバーなら定価が30ドル近いので、売れ筋として紙の本が大幅ディスカウントされてもせいぜい18ドル前後というところを、10ドルを切る値段で、しかもタックスなしの場合がほとんど、本屋に足を運ばなくても１分で手持ちのキンドルに自動配信され、読み始められるのである。</p>
<p>キンドルの強みはやはり本好きの人をも納得させられる、その読み心地と、キンドル版の価格にあるだろう。触りもしないでスペックやデザインであれこれ文句を言ってるガジェット好きのブロガーも多かったが、本好きには多少レトロな部分も気にならなかったし、紙の本ではとうてい実現できない、辞書機能付き、読み上げ機能など、使ってみて便利さがわかるところもあったし、なにしろ、いったんハードウェアを買うとどんどんキンドル版を買うのがお得、ということもあった。</p>
<p>日本でもキンドルが買えるようになり、iPadも発売されることになって、NookやSkiffやCueがどうのこうのとガジェット比べが喧しいが、これを買う読者にとっていちばん大事なのは、どの機種でどの本がいくらで買えるのか、という中身の部分だということが欠落している気がする。</p>
<p><img src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/bezos.jpg" alt="bezos" title="bezos" width="280" height="428" class="alignnone size-full wp-image-2035" />（←初代キンドルを持つアマゾンのジェフ・ベゾス）</p>
<p>アマゾンについてもアメリカで最大手のオンライン書店という認識のようだが、アマゾンはどちらかというと楽天のような総合オンラインショッピングサイトで、顧客サービスの点ではピカいち、という点も日本のサイトとは異なる。間違ってもこの先、ブリック＆モルタルの路面店舗を出したり、キンドルみたいなガジェットを売って儲けていこうとは考えていない。<a href="http://www.flickr.com/photos/bravenewtraveler/">(photo by: Ian MacKenzie)</a></p>
<p>さて、アメリカでは昨年夏に、紙の本での<a href="http://oharakay.com/archives/1848">価格破壊に通じかねない値下げ競争</a>があり、出版社を震撼させる一件があった。この時もアマゾンは、ウォルマートやターゲットが繰り広げた値下げ競争からいち早く抜け出し、やがて騒動は収まった。その時も書いたが、出版社が取次や量販店に本を卸す場合、注文冊数に応じてディスカウント率があらかじめ決められているが、どんなに低くてもその本の定価の半分以下ということはなかったし、今も（買い切りでもない場合）やっていない。だから、30ドルもするハードカバーを10ドルで売ろうと思うと、どんなに大量に捌いても１冊あたり５ドルの赤字が出ることになる。</p>
<p>アマゾンは、キンドル版Ｅブックを売るにあたって、出版社側に紙の本と同じ額の売り上げを出版社側に払うという条件で始めた。だから、出版社にとって紙の本が売れようが、キンドル版が売れようが、同じ金額が入ってくるのだから、アマゾンがどちらを売っても構わないハズだった。ところがアマゾンは、売れ筋のハードカバーの新刊を9.99ドルで提供し始め、まずキンドルの普及を優先させた。</p>
<p>赤字大放出のバーゲン品で客を集める、リテーラーの常套手段である。一時期は一気にキンドル本体の値段も下げたので、ハードでも黒字になっていないのではないかとまでうわさされたほどだ。でもベゾス社長もいつまでもＥブックを9.99ドルで売ろうなどとは考えているはずがない。何かのタイミングで構造のどこかを変えない限り、損をし続けることになるのだから。</p>
<p>この２年はＥブック市場はキンドルが独占状態（一説には70％）だったけど、iPadを始め、他のデバイスも出揃い始め、アマゾンが好き勝手できなくなりつつある。キンドルの売れ行きが落ちても、キンドル版Ｅブックを売り続ける道を模索するのが今のアマゾンの課題だろう。となると、マクミランが値上げを要求してきたのは好都合だったとも思える。</p>
<p>一方、紙でもキンドルでも同じだと思っていた出版社も、9.99ドルＥブックが定着するにつれて、紙の本に割高感が感じられるようになることを恐れ、キンドルの価格設定に反対してきた。今回、マクミランがその一番乗りを揚げただけの話である。</p>
<p>他の大手出版社がこれに加わる可能性も十分に考えられる。ツイッターで最初に報告したときは勝ち負けというイヤな言葉を使ったが、この先落ち着くシナリオには幾通りかあるだろう。</p>
<p>１）マクミランの言い分が通り、マクミランの本だけ、キンドル版も15ドルになる。</p>
<p>２）他の大手出版社も同じネゴシエーションに参加、キンドル版がみな15ドルになる。</p>
<p>３）Ｅブックの卸値が再検討され、キンドル版は9.99ドルのまま、版元の取り分が減る。</p>
<p>１）だと、マクミランの本を買いたかった人が文句を言うだろうけど、アマゾンのせいじゃありません、ってことで同じタイトルを売ってさらに５ドル儲けられるが、マクミランが値上げの５ドル分の中から取り分をもらえる保証はなく、アマゾン１点、マクミラン０点。</p>
<p>２）だと読者からブーイング、でもこれもアマゾンのせいではなく、でもやっぱりキンドルを買っちゃったからには15ドルでもＥブック買う方がお得で、アマゾンの赤字も解消される。アマゾン１点、大手出版社０点。</p>
<p>３）だと、Ｅブックが売れた場合大手出版社の取り分が減るが、アマゾンは、iPadより安い価格で提供し続けられるので、この先もキンドルが売れる。アマゾン１点、大手出版−１点。</p>
<p>ということで、アマゾンが損をするシナリオが思いつかない。まさか大手出版社がこぞってアマゾンからすべてキンドル版を引き上げるなんてできないし、そんなことをしようものなら、アマゾンはじゃあ紙の本も扱わないよ、というまでのことだから。</p>
<p>そもそも正式な発表がないのは、両社とも問題解決には時間がかからないと思っているからだろうし、戦っています、と公にする必要も感じていないということだ。</p>
<p>グーグルプリントの和解案の件についても言えるが、アメリカでは訴訟もネゴシエーションの方法のひとつに過ぎず、相手をつぶそうとケンカをしているのではなく、お互いの立場でバトルをした後は、双方にとっていいところに落ち着けるように、取っ組み合っているだけなのだ。そして一汗かいた後はまた良きビジネスパートナーとして仕事をしていける。</p>
<p>これは学生の頃から、自分の信条とは必ずしも重ならない立場でディベートをして、ディスカッションのやり方を学んでいくアメリカの教育法があるからだと感じる。外交では、北朝鮮でさえうまいことケンカをふっかけてきては、自分たちに都合のいい解決をねじりとっていくわけだしね。</p>
<p>何においても「和」を優先する日本人は、こういう「バトリんこ」がうまくできなくて話し合いが感情的になりやすいし、意見の対立が即、人格否定になりがちだし、ガチンコで本音を出さないで解決しようとする分、後でストレスが溜まったりするよね？　海外でビジネスをするときにも損をしてるんじゃないかなぁ？</p>
<p>というわけで、マクミランとアマゾンはお互いが納得する適正価格を求めて模索しているのだ。「適正価格は市場が決める」なんてことを書いているブログもあったけど、それじゃ、日本の本はどーなってんの？というのが率直な反応。</p>
<p>＊　　　　　　　　　　＊　　　　　　　　　　＊</p>
<p>【追記１】</p>
<p>ブログのエントリーをアップしたとたん、業界向け（著者とエージェント）にマクミランが状況説明した文を見つけた。それによると、なるほど、先週マクミラン側から、アップルと話が進んでいるのと同じエージェンシーモデルに変更しろ、さもなくばＥブックのタイトルを思い切り減らす、と脅したらアマゾンが対抗措置として紙の本とキンドル版の両方をサイトから外したわけだ。以下概要。</p>
<p>「先週アマゾンと会い、３月から実施予定の「エージェンシーモデル」である（大手出版社がアップルと話を詰めているのと同じ）新しいＥブック価格設定を伝えた。アマゾンがこれまでの価格設定を維持するのなら、こちらもキンドル版として出せるタイトルをかなり絞る処置をとることも。アマゾンの返事は、マクミランの本を（紙の本もＥブックも）一時販売を見合わせるというものだった。（アマゾン以外の業者からは買える）</p>
<p>こんな事態になって申し訳ない。アマゾンとは長いつきあいだし、書籍販売に新しい息吹を吹き込んだアマゾンとこれからも取引をしたいし、おそらくそれは変わらないだろう。</p>
<p>紙の本ではずっとどの書店も損をすることなく公平に本を売ることができるビジネスモデルがあった。デジタル書籍の将来を考えると、同じように、揺るぎない理念に基づいた公平な競争ができるシステムが必要だと考える。ユーザーにとっても便利で適正な価格で買え、それを作り、出版する方も相応の報酬が受けられることも必須だ。</p>
<p>エージェンシーモデルではアマゾンを含む窓口を通して我々が電子版を売る。窓口はエージェンシーとして（他の電子版でもスタンダードになりつつある）30％のコミッションを受け取る。電子本の価格はタイトルごとに決め、我々は一般書なら６〜15ドルを設定し、紙の本と同時発売が基本だ。</p>
<p>アマゾンもこのエージェンシーモデルに則れば、より多くの売り上げを見込める。反対に我々は、これまでの取り決めより少ない配分を受け取ることになる。我々の話し合いが決裂したのは、目先の儲けの話ではなく、電子本の長期的展望の違いからである。</p>
<p>アマゾンもマクミランも、本のマーケットがこれからも健全で活発であることを望んでいる。ただ、そこへどう行き着こうとしているかが折り合わないだけなのだ。今回のアマゾンの処置は、彼らにも確固たる信念のあることの表れだ。我々も自らの理念を信じるのみであり、貴方がたも賛同していただけると思う。</p>
<p>我々にとって著者やエージェントは大事なパートナーであり、緊急な事態を個々に伝えることができず、こんな通知の仕方になってしまった。月曜日には社内の編集者にもきちんと説明し、質問に答えられるように準備する。</p>
<p>この数時間に寄せられた応援の声に感謝して</p>
<p>マクミランＣＥＯ　ジョン・サージェント</p>
<p>＊　　　　　　　　　　＊　　　　　　　　　　＊</p>
<p>【追記２】アマゾンvsマクミランのバトりんこ、第１ラウンド終了</p>
<p>ジェフ・ベゾスCEOから直々のコメントではないが、顧客からの質問に答える形で、キンドル担当者がAmazon.com上の読者フォーラムで、アマゾン側の見解を示した。</p>
<p>「６大手出版社の一つ、マクミランから、ハードカバーの新刊を中心に13〜15ドルで販売するエージェンシーモデルを言い渡された。</p>
<p>強く反対し、意志表明のため一時的にマクミランの本の販売をストップした。だが、こちらが最終的には高すぎると思う値段だとしてもその通りに売らざるを得ない。売れ筋のＥブックに15ドルを払うかどうかは客が決めることだ。他の大手出版社が同じ措置をとるとは思えないが、これは中小出版社や自費出版の著者にとって朗報だろう。</p>
<p>キンドルはアマゾンのビジネスというだけではなく「使命」だと考えている。毎日が真剣勝負！」</p>
<p>考察：いや、他の大手出版社も同じことを考えている。そしてアップルもね。</p>
<p>トリビア：アマゾンでマクミラン社の本が買えなくなったことで、人がどっとバーンズ＆ノーブルのオンライン書店に流れるという皮肉な動きが。元民主党大統領候補のジョン・エドワーズの愛人スキャンダルを暴露した話題の新刊、「The Politician」はBN.comでナンバー１に、ブッカー賞をとったヒラリー・マンテルの「Wolf Hall」もBN.comで赤丸付き急上昇。</p>

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		<title>ＮＹタイムズが有料化するってニュースなの？—When the inevitable and known fact becomes a news item</title>
		<link>http://oharakay.com/archives/2024</link>
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		<pubDate>Wed, 20 Jan 2010 17:49:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[アメリカ四方山話]]></category>
		<category><![CDATA[NY Times]]></category>
		<category><![CDATA[ニュースバリュー]]></category>
		<category><![CDATA[課金制度]]></category>

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火のないところに煙がモクモク、といういい例である。というより、チロチロの炭火にいきなり大騒ぎというべきか。日曜日になぜか日本の複数のマスコミ（サイト）で、「ＮＹタイムズ有料化！」というニュースを見かけた。しかも、絶対失 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
<p>火のないところに煙がモクモク、といういい例である。というより、チロチロの炭火にいきなり大騒ぎというべきか。日曜日になぜか日本の複数のマスコミ（サイト）で、「ＮＹタイムズ有料化！」というニュースを見かけた。しかも、絶対失敗するとか、成功するのか？みたいなくくりで。<span id="more-2024"></span></p>
<p>何をそんなに騒いでいるのかと思って、元記事をたどると、ニューヨーク誌のちいちゃいコラムだった。しかも原文を読むと情報源は「事情に詳しい内部の人」と要するに匿名で「appears close to ~（近々〜しそうだ）」とか、「could be（という可能性がある）」とか、「perhaps as soon as~（おそらく近いうちに）」というあやふやな言葉のオンパレードで、確定していることは何も書いてないのだった。</p>
<p><strong>ＮＹタイムズは以前、オンライン版で課金制度を既に試みているし、今も既に一部有料だし、今後も課金すると言っても一部は無料で閲覧できるので、どうしてこれがニュースになるのかわからない。</strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">日本のマスコミも慌てて転載する前にもう少しバックグランド調査したらどうなのかなぁ？　しかもリーマンショック以後のアメリカの新聞・雑誌業界がどうなったかを知っていれば、驚きもしないような事でしょ？</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">しかも絶対失敗する、などとわかった風なコメントも付いてたりして。でも、何をもって「失敗」って判断するんだろう？　そりゃ有料化したとたんアクセス数は激減するだろうけど、それでも購読する人がいれば、今までタダだったものからお金が入ってくるんだし。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">アンケートでは80％の人が「課金したら読まない」と答えているというのだけど、これだって普段ＮＹタイムズを読んでいる人が答えているわけじゃないしね。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">私だったら？　最近は、サンデータイムズ以外はオンラインで、だけどずっと欠かさず読んでいる一読者としては、課金するのならそれもオッケー、というところかな？　もちろん納得のいく額であることが望ましいし、コンテンツのクォリティーは下げて欲しくない。ＮＹタイムズが抱えている赤字を考えたら、少しでも事態が好転するように上手に課金してくれ、と願うばかり。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">新聞に載っている情報ぐらい、他に無料でいくらでもある、という意見も多いけど、そこはやっぱり「腐ってもタイムズ」ってところがあって、コンテンツの「質」を考えると、他の新聞じゃダメなのね。ＮＹの場合、タブロイド紙といって、ＮＹデイリー・ニュースやＮＹポストという日刊紙もあるけど、これは日本のスポーツ新聞に毛が生えたぐらいの内容。ハードニュースはダメ。NYポストに至っては、フォックスTVとオーナーが同じだから、内容もガチガチの保守で、読むに耐えない。他にも無料で配られるメトロやＡＭニューヨークという新聞もあるけど、タダだからもらっとく、ぐらいの代物。ローカルネタに、AP通信の記事を借用してあるだけ。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">ＮＹタイムズじゃないとダメなもの、が明確に示せる限り、有料化で生き延びるのは不可能じゃない。たとえば、私みたいな書籍出版業界の人間にとって、ミチコ・カクタニの書評が読めない世界はもはや考えられない。この業界の番付記者、モトコ・リッチだって、他紙で不動産業界をカバーしていた頃から知っているから、彼女の成長ぶりも見守ってきたし。友達とコラムニストのモーリーン・ダウドの発言をバカにするのが習慣になってるし。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">無名のブロガーじゃなくて、競争の激しいメディア界でしのぎを削って署名記事を書いてきた馴染みのエリート記者たちの文章だから読みたい、お金を払ってでも。だから、そこには「信用」という名の情報の質の問題があるんだな。他で読んだことは「ほんとかよ？」って疑ったりもするけど、タイムズが書くと「それも一理あるな」と納得する。</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">課金方法もよく考えて欲しい。私はメーター制度ではなく、一年間の定期購読料金として、一定料金を払う方がいいな。どのぐらい読んだら次から有料、なんて考えずにどんどん読みたいから。タイムズだったらどうせ毎日アクセスするのだから、毎月引き落としがあるよりも、年間で一気に落としてもらった方がラク。<br />
</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">まぁ、日本の新聞社も先細りする購読者をどう食い止めるかと必死だからNYタイムズの動向が逐一気になるのはわかるんだけど、だったらまず、ちゃんとニュースのニュース性を認識できない無能な記者をクビにするところから始めたら？</span></strong></p>
<p><strong><span style="font-weight: normal;">アップデート：ざわつき始めた一部マスコミに対し、NYタイムズは重い腰をあげてアーサー・スルツバーガー会長が声明発表。課金制度は早くても来年になってから。独自のメーター制を検討中。やっぱり驚くほどのニュースじゃないと思うけどなぁ。</span></strong></p>

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		<title>グーグルが中国から撤退することの意味を考えてみた−Ｗhat I’ve always warned about China</title>
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		<pubDate>Tue, 19 Jan 2010 18:58:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[アメリカ四方山話]]></category>
		<category><![CDATA[China]]></category>
		<category><![CDATA[Google]]></category>
		<category><![CDATA[intellectual property rights]]></category>

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世の中にはハイチの地震のように、何の前触れもなく起こる大災害もあれば、全く予期していなかったニュースが飛び込んできて、それがどういう意味を持つのか考えているうちに、もしかしてすごいことが起こっているんじゃないかとじわじ [...]]]></description>
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<p>世の中にはハイチの地震のように、何の前触れもなく起こる大災害もあれば、全く予期していなかったニュースが飛び込んできて、それがどういう意味を持つのか考えているうちに、もしかしてすごいことが起こっているんじゃないかとじわじわとことの重大さに気づくこともある。ということで、グーグルが中国から撤退する事の意味を考えてみた。<span id="more-2016"></span></p>
<p>日本が経済大国第２位の地位を中国に譲り渡さなければならない日が近づいている。かつては日本人に与えられた「エコノミック・アニマル」という称号は返上した方がよさそうだ。それは致し方のないことだと思う。なんてったって、もう15年ぐらい不況やって、デフレになってて、未だに出口が見えないんだもの。政権もやっと交代したものの同じ政治献金の問題で足下をすくわれている始末。これからしばらくはアメリカと中国が２大大国となって世界を動かしていくのだろう。</p>
<p>ところで、私がこれまでに周りのアメリカ人に口を酸っぱくして言ってきたことがある。それは「間違っても中国と戦争しちゃいけないよ」「中国にはアメリカ人が大好きなfairnessというコンセプトがない、というより、知ってはいるけど重要ではないってことをよく肝に銘じて相手にした方がいいよ」ってこと。聞いている方はわかっているんだか、いないんだか怪しい反応だけど。</p>
<p>北京オリンピックの時のことを思い出してほしい。準備の段階でスラム街を叩きこわして人を追いだし、何が何でも金メダルをとるためなら、年端も行かない少女に年齢を偽らせて体操をさせるような国だ。他の競争者と同じルールを守らず、それを恥ともしないという点で彼らは西洋の資本主義国の者よりよっぽどすぐれた「エコノミック・アニマル」なのだ。</p>
<p>日本は隣国として中国を相手にしないわけにもいかず、変な食品が入ってこないように、不法移民に国を乗っ取られないようになんとかつきあってきた。それでも南京事件の死者数のことでいちゃもんをつけられたり、いまだに戦争責任を謝れと難癖をつけられたり、毒入り餃子を食べさせられたり、黄砂の被害にあったり、色々と迷惑している。</p>
<p>私が9−11の同時多発テロ事件に遭遇して思ったこと。あの日、午後になってからウォール街のビルから北へずっと歩いて避難したのだが、チャイナタウンを横切ったとき、彼らが平然と商売をしているのをみて感心した。おそらくワールドトレードセンターから黒煙が立ち上り、２棟とも崩れるのをみても「ああ、また王朝が変わったのか」ぐらいにしか思ってなかったんだろうな。なんてったって5000年の歴史の間に、君主制も戦国時代も共産国も経験しちゃってるわけだからね。動じないに決まってる。</p>
<p><img class="alignnone size-large wp-image-2017" title="DSCF4030" src="http://oharakay.com/lingual/wp-content/uploads/DSCF4030-400x300.jpg" alt="DSCF4030" width="400" height="300" />ビジネスをするにも、中国は一筋縄でいかない国だ。私がいたアメリカの会社でも、いつかは中国に支店を作ろうと、現地の企業や政府筋と話をして、50−50の平等なパートナーシップでやりましょうね、とずーっとネゴシエーションを重ねてきたのに、最終契約の段階になって、中国側が「でも最終的にはうちらのやり方にしたがってね」という条件をつけてきたことであっけなく空中分解したことがあった。いかにも中国らしいやり方だなと思ったけど、アメリカの会社側にしてみれば、中国でビジネス展開をするために、日本や韓国にも手を伸ばし、現地の文化や法律を学び、細心の努力をしてきた末のことだったから、ガックリきていたのがわかった。</p>
<p>そんなところにグーグルが、中国から撤退するというニュースを聞いて、他人事のようにも思えず、グーグルがどういう経過で撤退の決断を下したのかが気になった。報道されているところでは、中国政府の方針に反対を唱える反政府活動家のアカウントをハッキングしようとしたサイバー攻撃がひどく、それに中国政府筋が絡んでいることがわかったから、だとか、中国の検索サイト「百度」に圧されて事業が思うように進まなかったから、だとか、色々言われているようだけど、最終的には「この国はムリ、フェアに戦えない」と土俵を降りたということだろう。</p>
<p>でも、ちゃんと中国進出を果たしている日本の企業もある。考えてみたら、それはクルマとか、コスメとか、中国人が欲しそうな「物」を送り込んでいるからで、上述の会社はもちろん「本」で、グーグルは「検索サイト」という知的財産権が絡む進出。言い方を変えれば、中国側に西洋式の「アイディア」を売り込むところで失敗しているのだ。これは難しいだろうな。なんてったって、かの国では、中国を舞台にした「ハリポタ」シリーズが平気で出回ったり、自国のノーベル文学賞受賞者の作品は存在してないことになったりするんだもんなー。</p>
<p>ということは、去年10月のフランクフルト/ブックフェアで中国が主賓国だったことの意味も変わってくる気がするのであった。あんなに「うちの国でも、出版が盛んなんですよー、海外の本も買いますよー」って見せつけて帰ったけど、それはうわべだけのポーズで、本質は何ら変わってもいなければ、変わる気もなさそう。中国進出をもくろむ出版社はもうしばらく苦労しそうだね。</p>

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		<title>一年の締めくくりに怒り納めを—WTF, a raging epitaph for my ex</title>
		<link>http://oharakay.com/archives/2007</link>
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		<pubDate>Thu, 17 Dec 2009 04:24:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Lingual</dc:creator>
				<category><![CDATA[徒然なる本の話]]></category>
		<category><![CDATA[出版不況]]></category>

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来年、ひとつの出版社が名を消すことになる。昨今はもう珍しくもなんともない類のニュースだが、その出版社を作るにあたっては産みの苦しみを見守ってきた古巣であるだけに、ふつふつと怒りが滾る。
そう、悲しいのではなくて、ひたす [...]]]></description>
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<p>来年、ひとつの出版社が名を消すことになる。昨今はもう珍しくもなんともない類のニュースだが、その出版社を作るにあたっては産みの苦しみを見守ってきた古巣であるだけに、ふつふつと怒りが滾る。</p>
<p>そう、悲しいのではなくて、ひたすら腹立たしいのだ。だから追悼の意の代わりにひたすら怒らせてもらう。</p>
<p>たしかに、設立当初から注目されると同時にこの出版不況の中で「外資に今更なにができるのか」とせせら笑われながら出発した出版社だった。しがらみが多すぎて身動きがとれない親会社の代わりに、なんとか突破口をみつけようと、あちこちの壁にぶつかるのが最初の使命だと思っていたし、実際にみっともないぐらい失敗もやらかした。</p>
<p>机と電話がひとつあれば始められるのが出版社、とは言うが、実際はそんな生易しいものではもちろんない。それでも留まってくれる若い編集者も何人か集まり、翻訳ものではいくつかヒット作や文庫の定番もできるようになっていた。</p>
<p>一度トップが入れ替えとなり、私もその中枢から離れたのだが、後釜に据えられた人物が諸悪の根源だった。彼は元々翻訳権を扱うサブエージェントなので、本ができてしまってからのビジネスはわかるのだろうが、最初の「本を作る」部分を理解しているとは思えない人選だった。しかも自国の悪いビジネス慣習には忠実な男だった。</p>
<p>今から思えばこの時点で潔く私もここを去るべきだったのかもしれない。</p>
<p>さらにアジアを統括することになったそいつが、日本のトップとして自分の飲み友達を引っ張ってきたのだから始末が悪い。既に引退を考えていたような年寄りに新しい試みができるはずもなく、手っ取り早く利益をあげようとして刊行点数を増やす作戦に出た。</p>
<p>もちろん、質のいい翻訳ものを作れる編集者が即座に集められるはずもなく、結局は日本語オリジナルの企画（ほんとうにオリジナルなものならよかったのだが）でいこうということで、飲み友達が飲み友達を引っ張ってくるありさまで、編集者の平均年齢がぐっと引き上げられてしまった。こいつらを私はGeriatrics Divisionと呼び、バカにしていたが、年齢の高いベテラン編集者としてそこそこの金も払っていたはずだ。</p>
<p>海外のミステリーやロマンス、ビジネス書やノンフィクションをコツコツと出していたところから、いきなり「やきものの美」とか、「お江戸◯◯復刻版」みたいな本が文庫で隣同士に並ぶのだから読者の方も戸惑っただろう。</p>
<p>ここで一人前の編集者に育ってくれた女性編集者２人（結局男も来たけど、箸にも棒にも掛からなかった）には、この先、少しでも居心地のいい転職先が見つかればいいと思うけれど、彼女たちもしっかり者だから私が心配しなくても大丈夫という気もしている。後の者たちは勝手に路頭に迷うがいい。特に酒飲みコネクションで来たオヤジたちは、もしここからたんまり退職金をもらうとしたら、その金には私の呪いがかかっていると思って差し支えないからね。</p>
<p>バックリストの本はせめて親会社が在庫がなくなるまで面倒を見てくれるといいのだが、それもどうなるのかわからない。私が一番あやまりたいのは、やはり著者と読者だ。ごめんなさい、ふがいなくて。こんなことになっちゃって申し訳ない気持ちでいっぱいです。</p>

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