悲しいほどお天気がよかったロンドン・ブックフェアは大賑わいーSunny skies and lots of crowds made for a very busy London Book Fair
行ってまいりました、3月16-18日に開催されたロンドン・ブックフェアに。恐れていたとおり、その真っ最中に戦争が始まってしまったけれど、特に影響があったわけではないし。フランクフルト・ブックフェアに比べると、規模はかなり小さいのだが、そのこぢんまりとしたところが、かえってやりやすいというか、世界中からありとあらゆる出版社が集まり、会場内を移動するだけでも大変なフランクフルトより、親しみがもてる感じがするんではないだろうか。
そう思うのは私ばかりではないという証拠に、ここ数年でロンドン・ブックフェアの参加人数はどんどん増えているそうだ。今年なんて去年の約2割り増しだとか。「そもそもブックフェアって何?」という人のために説明すると、ま、書籍出版業界の大集会なわけね。ここで共同出版社の相手を捜したり、編集用プログラムソフトを売り込んでクライアントを集めたり、これから出る本の版権を売買したり、商談をするわけ。元々、ロンドンのブックフェアはどちらかというと、イギリスと、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカといったイギリス連邦諸国と、ヨーロッパの出版社が内輪で集まるブックフェアという傾向が強かったらしいんだけど、アメリカの出版社が大挙しておしかけるようになってきているらしい。
毎年4月後半にビッグサイトで毎年やっている東京ブックフェアってのもあるけど、こっちはあまり世界から人が集まっているという感じはしない。日本の出版社もここのブースで実際に将来の取引相手を捜すというより「うちはこんな本だしてます」ってなお披露目の場所になってしまっている。あとは洋書のセール狙いの一般の人だもんね。6年も低迷している出版業界のことだ、そういった「見栄」でブースを出すのはもう限界なんだろう。今年の東京ブックフェアも淋しいものになるに違いない。
一方で、私のようにエージェント業をやっている人にとっては、日頃メールや電話でやりとりしている出版社の人たちと顔を合わせて挨拶し、目玉商品(売れそうな本)を競りにかけたり、新しい取引相手を捜したり、といった重要な機会を提供してくれるのがブックフェアなのだ。毎年10月に行われるフランクフルトとちょうど半年ぐらい開催時期が離れているのも、ロンドン・ブックフェアが重要視されてきている理由だとみた。
本の版権を売買する立場にある人たちは、2階に儲けられたインターナショナル・ライツ・センターで、各エージェントのテーブルをまわってアポをこなす。ここはマスコミや一般の人がシャットアウトされるから、馴染みが薄いかもしれない。ここにいる日本人はタトル=モリ、日本ユニ、イングリッシュ、アウルズといった「サブエージェント」の人ぐらい。版権を売る立場のエージェントに日本の会社はないってことかな。日本の出版社から直接来ている人はいない。翻訳物を出す版元なら英語ができる人ぐらいゴロゴロしていそうなものなんだけど。
エージェントがらみの内輪な話はそれくらいにしておこう。今回の「目玉商品」は、マドンナが自分の子供向けに描いた絵本が5冊のシリーズもので出される、という話。最近、多いんだよね。有名人が描く/書く児童書ってのが。ま、芸能人だもんね、大人向けの本がかけるほどの文才がある人はそんなにいない、ってことなのか。他には、多額の契約金などで大きな話題になった本はなかったな。
ってなわけでブックフェア開催中はこの会場に缶詰め状態で、さらにこの後も数日ロンドンの出版社周りをしてヘトヘトの私。おかげでニュースジャンキーの私がCNNから遠離っていることができた。面白い本にもいくつか出会えた。後はこの本を日本の読者にも届けられるよう、がんばんなきゃね。










