アメリカ人は一体どこで本を読んでいるの?ーWhere do the Americans read their books?


日本だと、通勤電車の中で文庫本を読んでいる人がいますが、アメリカ人は一体いつ、どこで本を読んでいるのか?と聞かれることがあります。なるほど、アメリカのハードカバーの本は日本のものと比べると、一まわりも二まわりも大きくて、カバンにそんなものを入れて地下鉄の中で読んでいるのはあまり見かけないし、マスマーケットと言われるペーパーバックの本を読んでいるのもそんなに頻繁には見ないかも知れません。

ハードカバーの本は自宅で、というパターンが多いでしょう。典型的なアメリカ人夫婦のベッドルームを想像してみて下さい。大きなベッドに二人が並んで入り、両脇にナイトスタンドという小さな台があって、その上に各自の電気スタンドが置かれ、その台の上には、それぞれが読んでいるハードカバーの本が置かれているのが一般的です。寝る前にしばし読書に耽り、眠くなったところで「グッナイ、ダーリン」と電気を消してシーツの下に潜り込むわけです。

「しおり」と言えば、日本では文庫本に付いてくる小さな紙切れか、新刊本の背から垂れている紐が一般的であるのに対し、ナイトスタンドの上にずっと置いてある本には多少かさばるしおりでも使えるので、凝ったデザインの色々なブックマークがあるというわけです。

ニューヨークやボストンのような都会では、公共の交通機関で移動できるので、その間読書をすることも可能ですが、その他の土地では車で通勤するのが一般的です。そこで活躍するのがカセットテープに吹き込まれたオーディオ本。車で通勤する時間が長いコロラド州などでよく売れています。なんてアナログなんだろうと思いがちですが、CDだと1枚に100分以上入らない上、「しおり」的な機能がないので、聞いたところの続きから始められないのでカセットの方が便利というわけ。ほとんどのベストセラーはカセットになっていて、たまにハリウッド俳優が吹き込んでいたりしますが、ほとんどは舞台俳優さんなので、さすがは読み聞かせのプロ、と感心します。「ダ・ヴィンチ・コード」を例に取ると、抄本版でカセット4本、完全版で11本。日本語版を読みながら、英語版を聞くという読み方もできそうです。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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