お上のやることはヤッパリ「源氏物語」古典賛辞に終始?ーGovernment’s feeble attempt to promote Japanese literature
日本の文学を海外に紹介するというのは、意義のあることだとは思うのですが、なかなか難しいようです。というより、海外の書籍市場や読者傾向をよく分かってなく、一方通行の思いで終わっている場合が多いようでなりません。
先日、日本文学出版プロジェクト(JLPP)の河合隼雄氏・文化庁長官の講演会を覗いてみましたが、会場で配っていたのは、やたら分厚い和紙でできたアコーデオン状のパンフレット。お金(税金)はたくさんかかっていそうですが、これを見てアメリカや他の国の出版社がその気になったとしても、肝心の版権の問い合わせ先さえもわかりません。
政府団体の人選にしては末永直海や横森理香が入っているのは多少意表を突かれたと感じましたが、河合氏は紫式部の話が中心で、これからは女流作家に期待できるといいながら、最後に取って付けたような吉本ばなな賛辞。道はまだまだ険しそうだなと感じました。
アメリカで英語で読める日本文学と言えば、毎度お馴染みの三島、谷崎、大江。その他にも意外なところで井原西鶴の「好色一代男」や、中上健次の「蛇淫」も英語に翻訳されていますが、どちらかと言えば大学出版が版元で、日本研究の一環なので、一般の人にも読まれているという本ではありません。
普通の本屋さんでも並んでいるのは村上春樹と吉本ばなな。この2人以外にも主に講談社インターナショナルから山田詠美や村上龍の作品が翻訳されていますが、アメリカ市場にインパクトを与えるまでには至っていないようです。
意外なところでは柳美里の「ゴールドラッシュ」や高見広春の「バトル・ロワイヤル」も英語版が出ています。最近も映画「リング」がアメリカでリメイクされ、鈴木光司だけでなく江國香織や北方謙三もアメリカ進出に目論んでいるようですが、アメリカ人読者にしてみれば、いくら日本で売れていると言われても名前も聞いたことのない未知の著者のハードカバーに25ドルも出す余裕はなかなかないのでは、と心配になります。









