いよいよハリポタ第6弾「Order of the Phoenix」が6月21日に英語圏同時発売ー6/3/03 Harry Potter’s latest will go on sale on June 21st with much fanfare


今年もそろそろ、いよいよ出ますね。何がって? ハリー・ポッター第5弾「オーダー・オブ・フィニックス」です。アメリカを初めとする英語圏(他にイギリス、カナダ、オーストラリアを含む)では6月21日の同時発売、アメリカだけで初版680部というとんでもない数字になっています。「必ず発売日にお届けします」というアマゾン・コムの予約だけでこの何ヶ月もベストセラーチャートを独走中。前作「炎のゴブレット」から3年ぶり。

新作はさらに分厚くなって900ページ近い大作、これを大勢の子供が食い入るように一気に読むのだから恐れ入ります。日本の書店事情を考えるとさらに驚かされるのが、この「全国一斉発売」の体制が整っているということ。日本だと週刊誌でさえ都心と地方では発売日に数日のズレがあるのに、アメリカのような広い国で、ニューヨークのバーンズ&ノーブルでも、ノースダコタの小さな本屋さんでも、発売日にはちゃんと店頭に「」が並べられるのはどうしてなんでしょう?

その秘密は各出版社・流通業者が郊外に持つ巨大倉庫にあります。一般の人の目に触れることはめったにないでしょうが、今、アメリカの各地ではベルトコンベアが縦横に走り、東京ドームがいくつも入るような広大な倉庫で680万冊の「ハリー・ポッター」がコンピュータ管理の元、「レイダウン」と呼ばれる大作戦の指令を待っている状態なのです。

倉庫から遠い書店には早めに発送し、近い場所には数日前に届くように計算され、全国の書店には「6月21日まで開封禁止」と書かれた箱が次々に届くのです。「開けるな」と言われるとよけい開けたくなるのが人情というもの。他店より数日前に「ハリポタ」を売ろうと考える書店があるかもしれません。でもおそらく、そうしてしまえば、人の口に上り、その書店はハリポタ第6作はおろか、他の版元からも本を卸してもらえなくなる可能性あり、です。

とはいえ、事故が全く起こらない保障はなく、今回もイギリスの印刷工場の裏手で数冊の「オーダー・オブ・フィニックス」が見つかるという事件がありました。ゴミとして捨てられていたこの本を誰かがマスコミに持ち込んだそうですが、結局無事に回収されたようです。それ以外は例え版元の社員でも、出版社社長の親戚でも、6月21日にならないと手に入らないほど、厳重にガードされている「ハリポタ」です。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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