2001年新刊ベスト

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2001年新刊ベストBooks and the City

新年早々、書店に足を踏み入れると世界貿易センターの写真集やイスラム教の本がズラリと並んでいて、やっと出版界が世間に追いついてきたなという気にさせられます。でもそれもだいたい1棚だけで、後は良くも悪くも時の流れがゆったりした雰囲気が感じられるのが本屋のいいところでもあるでしょう。

今回は2001年に上梓された本で私が気に入ったものをいくつか挙げてみることにします。去年は今まで個人的に注目していた作家がブッカー賞やナショナル・ブック・アワードを受賞した年でもありました。

「洋書のススメ」で取り上げていないのは、仕事以外で読む本はどちらかというと分厚い大河小説的な本や特殊な分野のノンフィクションが好きだからです。さらにもう少し白状すると、何度も読み返すお気に入りの本は人に教える勇気はありません。自宅の本棚を覗かれると、自分という人間を分析されているような気持ちがするのと同じです。

フィクション

The Corrections by Jonathan Franzen(面白くてやがて悲しきアメリカンファミリーの人間模様)

The Heartbreaking Work of Staggering Genious by David Eggers(あらすじは8歳の弟と共に両親に先立たれる男の話だが、芸の細かい著者のこだわりとユーモアに脱帽)

The Blind Assassin by Margaret Atwood(裕福な家の姉妹の葛藤の中に劇中劇ならぬ話中話をとりこんでみごとブッカー賞に輝いた作品)

ノンフィクション

Botany of Desire by Michael Pollan(人間の歴史を植物の立場から紐解いてみた本。リンゴが甘いのは、甘い実をつけると人間が大事にしてくれるから…とリンゴの木が考えていたら?)

Author Unknown by Don Foster(匿名で書かれた「プライマリー・カラーズ」など、文章の特徴からピタリと筆者を当ててみせるシェークスピア研究の大学教授)

Mauve by Simon Garfield(19世紀半ばに弱冠18歳で世界で初めて藤色のアニリン染料を発明した男の話)

written by Lingual

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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