クラシックの続編やパロディーは著作権侵害か?
名作と言われる作品を残して作家が亡くなったとき、同じあらすじや登場人物を使ってその続きを書いたりすることは違法でしょうか? それともパロディーはその作品に対するオマージュとして歓迎されるべきでしょうか?
既にトム・ストッパードやジョン・アップダイクらがシェークスピア作品の続きを書くことに挑戦していますし、ナボーコフの「ロリータ」を少女の視点から書き直したモLoユs Diaryモも刊行されています。日本でも記憶に新しいところでは、水村美苗が夏目漱石の後を受けて『続・明暗』を発表し、評価されています。
そして6月にも『風とともに去りぬ』のパロディーが発表されようとしています。『風とともに」といえば、マーガレット・ミッチェルが南北戦争を背景に情熱の女性、スカーレット・オハラの生き様を描き、映画化もされ、今なお人気のあるストーリーです。
パロディーとされている作品は、タイトルの「The Wind Done Gone」からして原題をもじったもので、『風とともに』のヒロイン、スカーレット・オハラの異母妹で、「マミー」の娘であるハーフの女性から南北戦争の同じ時代を捉えた作品です。著者のアリス・ランダルは、黒人の血を引く者としてこのベストセラーを読んだ少女時代からずっと居心地の悪いものを感じていたと言い、それがこの作品を書く動機になったとか。
パロディーといっても、スカーレットやメラニーといったお馴染みのキャラクターの名前も変えられ、性格も似ても似つかないものにはなっています。
ところが、ミッチェルの権利相続団体から出版差し押さえを求める訴訟が起こされ、裁判所が一時的にこれを受理して仮差し押さえ命令が出たため、文壇やマスコミから、これは「表現の自由」を謳った憲法修正第1条を犯すと抗議が殺到しました。
『風とともに去りぬ』が書かれたのが1936年ですから、50年以上経った今となっては自動的に権利が消滅し、誰も版権を主張できないはず、また、「続編」ではなく、「パロディー」なのだから、自由な芸術活動のための「風刺」を取り締まることはできない、というのが多数派の意見のようです。
結局、この仮差し押さえ命令が解かれ、予定通り刊行されるようですが、一体どのぐらいの評価が出るのか注目したいところです。









