本で一攫千金? 投資目的ならどの本?


最近、投資目的で本を買うことはできるのか、と聞かれて返答に困ってしまいました。確かに、ヘミングウェイなどのデビュー作で、初版もので、ダストジャケット(本のカバー)も付いていて、保存状態が良くて、直筆のサインが入っている、という代物であれば、一冊何千ドルもの値段で取り引きされています。しかし、こういう本は、丹念に古本屋を漁っても滅多に出てこないでしょう。それこそプロの目利きがウヨウヨいますから。この世界を描いたジョン・ダニングの『死の蔵書』を興味のある人は読んでみて下さい。

長期的に将来のことを考えるのなら、これは、と思う新人作家の初版を買い求め、サイン会のスケジュールをチェックして一筆書いてもらい、後はその書き手が大成することを願って、本を(読まずに)大切にしまっておく、なんて人もいるようです。ほとんどの作家は、相手の名前を聞いて「誰々さんへ」とサインを入れるようですが、個人名が入ると、後々かえって値段が下がるとか。でも、その作家がその後、売れて有名人になるかポシャるかは、判断が難しそう。サイン会は頻繁に開かれています。お近くのバーンズ&ノーブルなどでその月のイベントをチェックしたり、出版社のウェブサイトを調べると、著者ツアーに出る作家のスケジュールが分かります。売れっ子の作家でも積極的にファンと顔を合わせる機会を設けていて、パトリシア・コーンウェルやジョン・グリシャムも、新作を発表する度に律儀に全国を回っています。

留学などで限られた期間しかアメリカにいないという人にはアンセル・アダムズやジョージア・オキーフの作品集など、大判の写真集を薦めます。毎年クリスマスシーズンを狙って各出版社からきれいな写真集が出ますが、シーズンを過ぎるといっせいに値段が下げられるし、日本では高額で手に入りにくいので。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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