ブッカー賞最終候補作品に友人が担当した本が!ーCongrats to Amber for Booker Short List WHITE TIGER

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ブッカー賞最終候補作品に友人が担当した本が!ーCongrats to Amber for Booker Short List WHITE TIGERBooks and the City

英語圏で一番ハデな文学賞といえば、やはりイギリスのブッカー賞でしょう。日本だと、芥川賞や直木賞の発表がある夜は、候補に挙がった著者がそれぞれの出版社の担当編集者といっしょに料亭なんぞで待機(うーむ、いかにも日本らしいなぁ。東野圭吾が『黒笑小説』の中の『選考会』という短編で書いていた様子をどうしても想像してしまう)しながら電話を待つようですが、イギリスではもっと陽気に下馬評でオッズが出たり、関係者が発表を待ちながらパーティーで騒ぐとか、楽しんじゃってる雰囲気です。賞金も確か一番高額で(今、ググってますのでしばらくお待ちを)5万ポンド!とかなり太っ腹。(ただし、これはスポンサーにヘッジファンドのマン・グループが付いたせいもあって、今の金融界の騒ぎの後はどうなるか知りましぇん。)

毎年選考委員が入れ替わり、Long Listと呼ばれる候補作品からShort Listと呼ばれる最終候補作品に絞り、10月半ばに発表されるのですが、ギョーカイではこの「ロングリスト」と「ショートリスト」という言葉、動詞として使われるほどに定着してます。今年はショートリストにサルマン・ラシュディの新作が残らなかった!ってんで既に一波乱ありました。

最終候補作品を見ると…やっぱり、前評判だとスティーブ・トルツのA FRACTION OF THE WHOLEかな? あぁ、でもWHITE TIGERに獲ってもらいたい、というのも、アメリカ版の編集者が友達のアンバーちゃんだから。ショートリストの発表があった朝、彼女に「すごーい! ショートリストに残ってんじゃん! おめでと!」ってメールを出したら「え? そうだった? あ、知らなかった」なんつー返事。

ま、これには理由があって、もちろんノミネートされているのはAtlantic UKから出ているイギリス版で、アメリカではS&S傘下のFree Pressから出ているから。でもブッカー獲ったら売れるじゃん!

しかも実は、私がまだブックスカウトとして働いていた頃、出版社が決まる前にこの本のことをエージェントから聞いていたんだよね。ウィリアム・モリスに送りつけられていたその原稿は「スラッシュパイル」という原稿の山に危うく忘れ去られるところを、下っ端のアシスタントに拾われ、「おもしろい、充分このままデビューできる」と発見されたといういきさつ。

今やエージェントでさえ、送りつけられた原稿は読まないところが多いので(まず最初にお伺いを立てるのが一般的なやり方)、これは珍しいケース。あらすじを聞いて私も「読みたい!」と思った1冊。形式としてはインドで大成功したビジネスマンが、どうやって成り上がったかを中国の首席に宛てた手紙の中で明らかにしていく、というもの。経済的に急成長を遂げている2カ国の内情がわかる、面白い読み物になっているし、主人公のバルラムは殺人にも手を染めたワルだけど、やっぱり立身出世のサクセスストーリーは気持ちがいいもの。

The White Tiger: A Novel


もう少し胸キュンのインドのサクセスストーリーをお求めの方は(しかも日本語で読みたいならこっち!)

ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』

written by Lingual

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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