East Village


St. Mark’s Bookshop
31 Third Ave. (at 9 St.)
212-260-7853
Web Page

この本屋さんは70年代から、つまりイーストビレッジがまだ薄汚くて、日本のガイドブックには「アルファベットシティーはとっても危ないので近寄らないようにしましょう」とか書いてあって、ボヘミアンっぽい雰囲気を残していた古き良き時代からある店。今はすっかり小奇麗な観光名所になった「東村」にふさわしく、小じゃれた本屋になっている。

文芸評論、哲学、アート関連がかなり充実。顧客も近所の名門アートスクール、クーパー・ユニオンや近くに学生寮があるニューヨーク大学の学生が多い。店の一番奥にあるバーゲン品のコーナーで掘り出し物が見つかったりするので要チェック。
昔とくらべると明るく、メジャーな雰囲気にはなっているが、チェーン店よりはエッジーなところが残っているのが救いか。なんてったって、イチ押しの本が The Sexual Life of Catherine M.、「アートプレス」誌のフランス人編集者が自らのセックスライフを赤裸々に綴った自伝で、パリでレズから乱交までやりまくった過去を暴露、ついでにフェミニズム論にまで脚を広げて、じゃない、手を広げている。しかし、こうまでおおっぴらだと、あまりエロスというものは感じませんな。体でこういう動物的なことしておいて、頭で哲学しようとしても無理なのかも。
Danal
90 E. 10 St. (bet. 3-4 Aves.)
212-982-6930
Sun-Thu 18:00-22:00
Fri-Sat 18:00-22:30

どうせならついでにもう少しガヤガヤしたボヘミアンっぽい雰囲気を残した場所がいいというのなら、原宿の竹下通りに似た(若者には「違うぜ」と言われそうだが) セントマークス通りに出たところで、そのままどんどん東に進んでYaffa Cafe(97 St. Mark’s Pl.)なり、Cafe Orlin(41 St. Mark’s Pl.)なりでお茶してもいいだろうが、本を抱えてのんびり読書というよりは、ともだちとワイワイ話がはずむ周りの雑音がかなり気になるので、敢えて反対の方角へ行ってみる。頑固に「携帯電話使用お断り」のお店があるから。
「ダナル」はブランチ処として知られているので、週末ともなれば満員になってしまうのだが、普段はランチもリーズナブルだし、平日ならコーヒーだけでネバっても、もちろんオーケー。ポットで出してくれるのでスタバよりベター。日替わりのフレーバー付きアイスティーも美味しい。
半地下のお店の一番奥にはガーデンがあって、雰囲気もマル。「ごゆっくり」とばかりにウェイターのお兄さんが「読むものある? 雑誌とってこよっか?」と気さくなのも嬉しい。
ランチメニューは一通り試したが、残念ながら、これといってお薦めはない。でも、日本から来ている人ならズッキーニがたっぷり入った野菜タルトが珍しくていいかも。客足が途絶えると座敷童子のようにどこからともなく「エリザベス」という名のブチ猫が出没する。

East Village

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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