Barnes & Noble


Barnes & Noble
33 North (E. 17th St.)
212-253-0810
10:00-22:00 7 days a week

なるべくなら大型チェーン店の紹介は避けたいところだが、いつもお世話になっている以上、無視するわけにもいかないだろう。ブロードウェイとパーク街が斜めに交差するユニオンスクエアを見下ろすように建っている瀟洒なビル—アメリカ最大の書店チェーン、バーンズ&ノーブルの本社がここにある。書店もマンハッタンで1、2を争う敷地面積で、私の図書館になっている。

玄関を入ってすぐ左のところにニューヨークに関する本がズラリと並び、1階の平積みコーナーを見ているだけで最近の売れ筋がわかる。入って右手の大きな棚にはフィクション、ノンフィクション、バイオグラフィー(評伝)に分かれた新刊がズラリ。こういうディスプレイは日本では無理なんだろうか…。

一時期は「店員に本の知識がない」とインディペンデント書店の関係者に揶揄されたものだが、最近、インフォメーションブースにいる若者は、売れ筋ならけっこうよく把握しているみたい。いつもわざと著者名やタイトルをしどろもどろに言っては、反応をうかがっているイジワルな私が保証するんだから間違いないって。棚の場所を聞いても自分から進んで探しにいくし。

2階に上がって「バーゲン・ブックス」の棚をご覧あれ。え、ハードカバーがこんな値段でいいの?ってな割引き。ここにあるのはほとんどが「リメインダー」、つまり売れ残り。ベルテルスマンのブッククラブがやろうとしているのは、日本でこのリメインダーを売りさばくことなんだろう。1〜2割のディスカウントで驚いていてはイケナイ。ここの本をざっと眺めると版元の期待通りに売れなかった本が一目瞭然。シビアな世界だ。他にも著作権切れのクラシックや、バーンズ&ノーブルが独自に出しているオリジナル企画の本が格安で並んでいる。これは出版社にとっても脅威でしょうな。

もうひとつ上の3階には、雑誌コーナーの隣りにスターバックスが入っていて、皆さん菓子パンのカスをこぼしながら読書三昧。読み終わったらそのまま。店員が頻繁に巡回して片づけていく。本にコーヒーこぼしたヤツを見たときは、思わず「ちょっとアンタ、その本もちろん買うのよね?」とドスの利いた声で聞いてしまった。返ってきた答えが「No way.(まさか〜)」ってのにもオドロいたけどさ。ま、私が心配してやることないか。B&N社長のレジオさんは大金持ちなんだしさ。

ユニオンスクエアを一望できる4階の会場では、メジャーな作家のサイン会が一番多いのも魅力だ。窓を背に一段高くなった壇上の椅子に座って折り畳みの椅子を眺めれば、売れっ子作家になった気分がするかもね。毎月の最後の平日にニューヨーク・タイムズに次の月にバーンズ&ノーブルを訪れる作家のスケジュールが告知される。

Union Sqare

written by

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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