そうだ、マギーちゃん、謝ることなんかないぞーYou go, girl! Maggy need not apologize


先週開幕したばかりのトライベッカ映画祭で、さっそく一騒動があった模様。出典映画の一つ、”The Great New Wonderful”に主演した女優、マギー・ジレンホールが映画について以下のような発言をして、「アメリカ絶対主義者」(=私の命名。人一倍無知なのに自分の国こそがグレートだと信じ込んでいるおバカなアメリカ人のこと)の反感を買った。

「この映画のいいところは、9/11についてただ『ニューヨークの人たちったらかわいそうに、大変よね』っていうんじゃなくて、もっと巧妙に、白黒はっきりさせない形で扱っているからなのね。アメリカにだって、それまで海外でひどいことをしてきたわけから、何かしらの責任があると思うし、そのことを慎重に示唆していると思うの」(なるべく原文に近い形で訳したので、ちょいとばかり耳障りなのはお許しを。)

もちろん、こういう発言に噛みつくのは、ニューヨークの人間じゃなくて、どこか田舎の州の議員と、それに踊らされた人たち、と相場が決まっている。「俺たちゃ、なーんにも悪くない。世界の人たちにこれだけよくしてやってんのに、テロなんか仕掛けやがって。それを何ですか。謝れ、謝れ!」とわめく程度のオツムでしかない。彼女のホームページには、そういうアメリカ絶対主義者たちからの抗議メールが殺到したらしいが、そんなもん、ほっとけ。

マギー本人も、生粋のニューヨーカーでトライベッカ辺りに住んでいるはず。件の映画は、テロ事件のニューヨーカーたちの生活をオムニバス形式で追った作品。マギーちゃんは、独特の雰囲気がある女優で、決していわゆる金髪碧眼系の美人じゃないんだけど、愛くるしい感じのする子で、”Secretary”に出ていて、ジェームス・スペーダー演じる上司相手に、ミョーな秘書を演じていたのが印象的だった。

で、そのマギーちゃん、広報の人を通じてコメントを発表。発言を取り下げたり、謝ったりしていないのが頼もしい。

「ナイン・イレブン(同時多発テロ事件)は悲惨な惨劇だったし、もちろん、私もあの事件で亡くなったり、傷ついたりした人たちとは悲しみをともにしています。でも生き残った私たちにとって、敢えて勇気を出して世界におけるアメリカの役割というものを問い直す機会だったと思う。個人的にも、国家としても、この闘争に知らないところで荷担していたんじゃないか、って。こういうことを自問する勇気を持たないのは、かえって、9/11の犠牲者を裏切ることになるのではないでしょうか」

しかし、それをわかっているアメリカ人がなんと少ないことか。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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