オプラ・ウィンフリーのブッククラブ番組が終了して、米出版界は大慌て


主婦層を中心に人気の高いトーク番組の司会であるオプラ・ウィンフリーが、自分の番組中で好きな本を紹介してディスカッションをする「ブッククラブ」をうち切る、というニュースは、米出版界を震撼させたといっても過言ではありません。

それもそのはず、6年前に始まってからというものの、月1回放映の「ブッククラブ」で選ばれた本は、1冊の例外もなくベストセラーになり、無名作家が有名に、有名作家にはさらに尾ひれがつくという、まさに出版界の「ミダス王」がウィンフリーなのですから。
辞める理由としてウィンフリーは「月1のペースで、絶対の自信を持って視聴者に薦めたい本を見つけるのが難しくなってきたから」と述べています。突然のことに当惑する出版関係者もいるようですが、概ね「今までご苦労様」というのが本音でしょう。

思えば初回に無名の新人だったジャックリン・ミッシャードのThe Deep End of the Ocean(ミシェル・ファイファー主演で映画化)に始まってジョイス・キャロル・オーツやバーバラ・キングソルバーまで40数冊のベストセラーが誕生しました。

中には、彼女の選ぶ本は概して、女性である主人公が困難に打ち勝って精神的に成長するストーリーに偏りすぎている、という批判(不満?)もありましたし、以前このコラムでも紹介したジョナサン・フランゼンとのトラブルもありましたが、ウィンフリーはこれからも「心から皆に知ってもらいたい」本があったら紹介していくと言っています。

彼女の気持ち、わからないでもありません。というのも、私も自分が個人的に好きだと思うものを不特定多数の人と分かち合うのは照れくさくもあり、自分をさらけだすのは精神的に無防備になるような気持ちがするからです。

written by

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
Related Posts
© Copyright - Books and the City - All rights reserved.