そうはいってもムカつくこともあるんですよね、田口さんーRandi rendering me speechless with her ignorant ramblings


ここまで無知で、間違いだらけの記事やブログを読まされると、黙ってはいられないものもありまして。

田口ランディがニューヨークに来ていたらしい。『コンセント』が出たのはずいぶんと昔のことなので、英訳されたとはいえ、なんでそのプロモーションに今さら、という気もしたが、その辺に何らかの事情があったのかは知らない。ここんとこ忙しくて、日系コミュニティーもチェックしてなかったし、渡米していたのはロンドン・ブックフェアの最中だったらしいから。

この度、私はランディさんにニックネームを進呈しようと思う。サイバースペース作家を縮めて「サイバ家」。いかがでしょう? もちろん、サイババ気取りのバカ、という意味も含みます。

なんかさー、勘違いしてるわけですよ。渡辺○一が「そろそろ次の日本人ノーベル賞作家はオレだな」って言ったの言わなかったのと同レベルの勘違い。地のママ、茶パツを超えた真っ赤っかのツンツン頭で良かったのに、髪を黒く染めて、着物をお召しになって「私こそ現代日本を代表するニューエージ/ミステリー作家なのよ」とマンハッタンを闊歩する、という勘違い。

まぁ、勘違いは本人の勝手だからしょうがないとして、誰にそんな根も葉もないことを吹き込まれたのか、アメリカ出版業界の実状について、あっちこっちで間違いだらけの付け焼き刃知識を披露なさるのは、ちょいと迷惑。せめてここで訂正させてくださいな。

特に、4月5日付けのブログ。

1.アメリカには文芸誌が存在しないらしい、などとタワケタことを書いていること。
それじゃ、「ニューヨーカー」ってのは何なのよ。Paris Reviewは?Zoetropeは?Believerは? せめて「日本のような文芸誌」と書いて欲しかった。日本では文芸誌が新人作家の登竜門として欠くことのできない(そりゃ、ランディさんは、その手のハードルをすっ飛ばしたわけだけど)理由の一つは、アメリカのようにデビューを世話してくれるエージェントがいないから。

2.アメリカの作家は作品を書いたら出版社に持ち込んでデビューする、と書いていること。
だから日本の文芸誌の代わりにエージェントが作家を育て、版元を探し、デビューさせるというわけ。今時、メジャーな出版社で持ち込み原稿を読むところなんてないね。あったとしたら、よっぽど玉石混合でもかまわないヒマな編集者がいるか、何も知らない作家を搾取しようとする悪徳出版社ってこと。

ま、一番ムカついたのは、この2点なんですが、ついでに言わせてもらうなら、アメリカの作家の方が日本よりもよっぽど優遇されているし(ただしネットデビューのサイバ家じゃなくて、ホントの作家の場合ね)、日本の作家のようにあっちこっちの出版社から目まぐるしく次々と中身の薄いエッセイだの対談集だのといった作品を出さなくても、読者もついてきてくれるし、それなりの評価もしてもらえるってわけ。

それに、読者と直に会ってフィードバックが得られるサイン会・朗読会のツアーを「演歌歌手のドサ回り」だなんて見下している物書きはいないよ。こっちの作家は言わないだろうから、私が言わせていただく。「もう、来るんじゃねぇ〜!」

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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