マンガやアニメが不調…ならどうすりゃいいの?ってんで続き—And what to do about the biz slump in manga & anime


前回、なぜ2007年をピークに(2億1000万ドル)アメリカにおけるマンガの売上げ(アニメもだけど)が落ちたのか(2008年1億7500万ドル、2009年1億4000万ドル)というコラムを書いたら、ものすごい反響があって、ツイッターでのRTが660件、ブログへのアクセス数がいつもの10倍近くまで跳ね上がるという事態になった。

一言で言えば、「マーケティングを怠った」と書いたわけだが、それに納得してくれなかった読者も多数いたようで。単純に2007年以降にBleach、One Piece、Narutoに続くアニメのヒット作が出ていないことも原因の一つだろうし、確かにマーケティングしても売れないものは売れないわけだけど、私がこのコラムで言っているマーケティングは、何が売れそうかリサーチするという「事前調査」も入っているんだけどな。

一方でJETROさんがこんな記事を載せているのを見かけた。いまだにアメリカでマンガ・アニメが好調!みたいな見出しだけど、いつ書かれたんだよ、これ。さすが政府のやることはオバカだねぇ。日付も入ってないし、「クール・ジャパン」室ができたのって今年の6月じゃん。Captivatedなんてウソじゃん。飽きられ始めてんじゃん。

そこで追記として、マンガ市場停滞の原因のひとつとされるscanlationについて、もう少し書いてみる。スキャンレーションとは、勝手にファンと称する人たちがマンガを1ページ1ページスキャンしたモノに(へったくそな)翻訳を入れてアップロードすることを指す。

マンガファンの人たちは、なるべくたくさんの人が読めるようにと、好意でやってるし、サイトのホストは「ファンが勝手にやっていることだから」と違法性を認めない。もちろん、スキャンレーションでお試しをして、欲しければマンガを買う人もいるだろうし、外部からすれば、マンガが海外にも広まっていいじゃん、と思うかも知れないけど、これじゃ出版社にも著者にもお金が入らなくて、大迷惑。

こんなサイトがいくつもあって、何千種類ものタイトルを用意してるんだから、困ったもんだ。正規の版元が英語版を出す前にやられちゃうから太刀打ちできない。人気のあるサイトには、OneManga、MangaFox、Mangatoshokanなどがあった。「あった」というのは、ようやく日本の版元が重い腰を上げて、というよりアメリカのマンガ版元の主導を得て、違法アップロードに対処し始めたからだ。

元々日本のマンガ出版社が集まってできた「デジタルコミック協議会」っていうのが2005年に発足(ってそのぐらいちゃんとホームページでわかるように書いたら?)したけど、このスキャンレーションに対し、法的措置をとろうと決めたのが今年6月。遅いんじゃないの? 少なくともスキャンレーションなんてもっと昔からあったわけでしょ?

で、ようやく米国内のスキャンレーションサイトに対し、措置がとれるようになったのも、ぶっちゃけ言えば、Yen Pressの協力があったからだよね。Yen Pressというのは、「ハルヒ」などを手がけるアシェット傘下のマンガインプリントで、編集長のカート・ハスラーは、ずっとボーダーズでマンガの仕入担当をしていた人。現場でマンガを売ってきた人だから、アメリカで何がウケるか熟知してるんだよね。こういう人を引き抜いたアシェットって賢い。Yen Pressができたのが2006年で、2008年以降はマンガの売上げが落ち込むわけだが、そんな中でもYen Pressは順調で、今や業界ナンバーツー、小学館と集英社が作ったVizに次ぐ売上げなんだとさ。

その彼が日本側のエージェントであるタトル=モリの協力を仰いで違法スキャンレーションに抗議していくことになった。といっても、訴訟社会のアメリカ、こういうことをするにもなかなか手続きが複雑で難しい。そもそも、アメリカの法律って社会的弱者を守るためにあるとされているから、企業対個人だと、どうしても企業は立場が弱い。

まずは、各スキャンレーションサイトに「その作品のコピーライトを持っているのはどこそこの会社で、これは違法かも知れませんよ」という告知を送るところから始まる。具体的にサイトに上がっているマンガ一つ一つにちゃんとコピーライトを持つ出版社が存在することを証明しなければならない。そのためにカートはスキャンレーションサイトのマンガと日本の出版社がどこなのか、3万3000タイトル分のデータベースを作ったという。脱帽。「こんなことするために転職したんじゃないんだけどなー、俺」と苦笑しながら取り組む彼の顔が浮かんできそう。

そしてそれでも何の返事もなかったら今度は弁護士も交えて「cease and desist」状を送りつける。これは「止めなければ法的措置をとりますよ」という最終通達になる。そして、これでも変わらなかったら、ようやく訴訟に入るわけだ。

とりあえず、最初の告知を送ったところで、OneMangaは8月1日付けで全てのマンガスキャンレーションを削除、マンガ情報サイトになった。MangaFoxもめぼしいコンテンツが全て削除された。

もし、訴訟が通って原告側が勝訴したら(まぁ、どう考えてもそうなりそうだが)1タイトルに付き3万3000ドルぐらいは懲罰的損害賠償が出る計算になるという弁護士側のホクホク話もないではないが、こんな小さなサイトはひとたまりもないだろうから、対処せざるを得ないだろう。とはいえ、こういうaggregatorサイトを取り締まるのはイタチごっこという気もするしなー。

違法なのを取り締まるのもけっこうだが、もう一方で、これだけ需要があるのだから、英訳したマンガをデジタル化しない手はない。今までスキャンレーションでタダ見していたファンのほんのごく一部でも、お金を払ってくれる読者になってくれたらずいぶん違うと思う。そのためにもなるべくスピーディーな翻訳版を作る体制が求められるだろうし、クレジットカードを持たないティーンエイジャーでもお金を払えるシステムが必要になるだろう。これはアニメの違法アップロードfansubについても同じだ。何もサイトに集まるファンを一掃するのが目的ではなく、できるならお金を払って見てね、ということなのだから。そしてお金を払って見てもらえるものを準備するのを怠ってはいけないということだ。

written by

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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  • ぱぱ

    以前の『アメリカでアニメやマンガが売れなくなった本当の理由』でも、今回の文でも
    「アメリカ側が効果的な事をやろうとしてる、のに日本側が無能、ゆえに日本側が一方的に悪い」 ってスタンスの内容ですね
    こういうのを昔は「アメリカかぶれ」とか言ってましたっけ
    スキャンレーション摘発が今まで積極的で無かったのは アメリカ側の出版社が顧客であるアメリカのファンダムと対立したく無いという理由で積極的で無いかったからでしょう
    彼らは「ファンサブやスキャンレーションは宣伝にもなっているし ファン層の拡大や売り上げに貢献している どんな作品がウケているかマーケテティングにもなる」
    などと繰り返し言ってましたよね アメリカのマンガ アニメ版元にはファン時代に自らファンサブやスキャンレーションをやっていた人も少なくないので庇う心理もあった
    アメリカの現場の意見だし アメリカでの版権管理はアメリカの出版社の役目なので日本側もそれを尊重して来た 

    Yen Pressの親会社のアシェットはそういうオタク上がりのマンガ出版社とは違い もともとがアメリカの出版メジャーだし マンガでは後発でファンダム的慣習から自由だ
    編集長のカート・ハスラーは書店上がりだから今までのマンガ出版社のファンダムとの対立は避けるべきと言うドグマからいち早く脱することが出来た
    「ようやく日本の版元が重い腰を上げて、というよりアメリカのマンガ版元の主導を得て、違法アップロードに対処し始めたからだ。」
    「ようやく米国内のスキャンレーションサイトに対し、措置がとれるようになったのも、ぶっちゃけ言えば、Yen Pressの協力があったからだよね。」
    とか何言ってんの?って感じだ アメリカでの版権管理はアメリカの版元の役割であり 日本側は以前から書く違法サイトに警告文を送ることはしていたが
    それ以上の法的措置となると現地の版元のアクションが必要となる その現地版元が後ろ向きだったのが ようやく本来やるべき事をはじめただけの事
    VIZも日本の出版社の子会社とは言え中身はオタク上がりアメリカ人が多く心情的に日本版元より米ファンダムに近い考え方をして日本側に批判的だった
    VIZは最近 現地社員の大規模整理を行い人材の大掃除をしたようだが Yen Pressや「デジコミ協議会」などと連携してスキャンレーションや電子書籍化に積極的対処できるか
    アメリカのマンガ出版全体の将来がかかっているといえるだろう

  • Lingual

    ばば様

    長いくそコメントありがとうございます。
    何を言われても「アメリカかぶれ」としか受け取れないのは、ばば様の偏った日本至上主義と言うヤツ。勝手に知りもしないアメリカの事情を自分の良い様に解釈するのもここまで来れば立派なもの。脳内ウヨですかぁ?
    「何言ってんの?」の一言をそのまま送り返すことで挨拶に代えさせていただきます。

  • ぱぱ

    あらあら いきなり『日本至上主義者でウヨ』扱いですか ありがとうございます
    私は どちらかと言えば日本のテイタラクには批判的だしリベラルな方なんですがね
    先の分だけで私を『何を言われても「アメリカかぶれ」としか受け取れない日本至上主義のウヨ』とするのは無理があるのでは?
    対してコチラはあなたの名文をブログのページ数だけ読めるんですよ?
    あなたはアメリカかぶれの上 ちょっと自分と意見が違う人から批判されると過剰反応するタイプの方のようですね

    さてクソコメントの続きでお目汚しすいません
    前の『アメリカでアニメやマンガが売れなくなった本当の理由』であなたはアメリカでマンガが売れなくなった理由を日本の版権元のマーケティングの無策やシリーズ途中での続刊停止などを上げられていますよね

    確かにそれらの要因はあります が それらは主にVIZのような日本の版権元が直接アメリカに設置した関連会社に主に言える事で
    アメリカでマーケティングや販売戦略は基本的にアメリカの版元の役目でしょう アメリカの版元は日本の版元の言うなりでは無いですしね
    アニメの方では人気だった作品を期間も置かず廉価版  さらに廉価版と
    最初の版で買うのがばからしくなるようなトンでも販売戦略をバンバン売って自爆してますよね
    マーケティングや販売戦略の失敗だとして それはアメリカ版元の失敗でもあるワケでです
    それをあなたはアメリカ側は現場に即したクレバーな意見をしてるのに日本側がトンチンカンな思い込みでクソ戦略を押し付けて・・・
    と まるで大手取引先や上司をグチるサラリーマンの典型のような事を アメリカでアニメやマンガが売れなくなった 『本当の理由』としてる
    そりゃアメリカ側の出版関係者はそういうでしょうけどね 自分達のせいだなんてワザワザ自分から言う事もないし

    ところでアメコミの最大手であるマーベルも日本マンガ部門を閉めましたよね
    あなたが言うアメリカの現場でのマーケティング力も経験もあり日本の版元との力関係でも上回るマーベルでさえ です
    また『アメリカでアニメやマンガが売れなくなった本当の理由』であなたは「アメリカ市場で少年はマーケットリーダーたりいえない アメリカでティーンエイジャー向けにオモチャかゲームか、本が売れている、って場合は、その人気を支えているのは女の子の方』それを理解するアメリカ側は女の子の至上開拓してたのに日本側が潰したと言ってる
    女の子がマーケットリーダーなのは それはそうでしょう
    でもアメリカはゲームやおもちゃ 本では女の子がマーケットリーダーだとわかってるのに 大規制から何十年も経つのに女の子向けのアメコミ等を開発 供給してこなかったワケですよね
    少女モノコミックと言う少年コミックを上回る可能性を秘めた自国の潜在的大市場を無視して来たアメリカ側のマーケティング 販売戦略はもともととの程度だっと言う事です

    私見ですが 『本当の理由』とは ファンサブやスキャンレーションの拡大 定着と
    アメリカのテレビ放送から日本アニがほぼ締め出された事が大きな要因だと重います
    マンガの売る上げへのアニメ」の影響はやはり大きいですしね
    テレビでは ちょっと日本テイストを入れたキッズアニメを韓国に作らせたり
    Teen TitansやHi Hi Puffy AmiYumiのような日本人タレントをちょっとふり掛けた独自版権モノの方がオイシイという事なんでしょう

  • Lingual

    ばば様
    しつこく冗長で中身の薄いコメントを2度もいただきましてありがとうございます。確かに私、批判されるのは大好きですが、それがツボを外しているとガッカリさせられるわけです。
    アメリカの版元のマーケティング力をもってしても売れないものもある、ってことを日本側が理解しないように、あなたもそうとう私の言わんとすることを理解したくないようですね。
    そしてようやく拝めた「私見」とやら、ファンサブやスキャンレーションの影響については私が2度目のコラムで指摘していることですし、何をもってして日本アニメがいつアメリカのテレビ放送から閉め出されたなどと言っているのか、まーったくわかりません。日本のアニメがその影響を受けた国産品と競合していかなければならないのは当たり前のことで、コストやオリジナリティーで勝負できなくなったということでしょう。
    では充実した連休を過ごされますよう。

  • NetCat

    まず幾つか正確さを欠く点を指摘させていただきます。

    >スキャンレーションとは、勝手にファンと称する人たちがマンガを1ページ1
    >ページスキャンしたモノに(へったくそな)翻訳を入れてアップロードすることを指す。
    これが事実だと対応が楽なのですが、必ずしも同意しかねます。

    アマチュアの方々はプロの翻訳者に対して以下のような点で優っています:
    1)無制限に時間を注ぎ込める
    2)使ってはいけない言葉がない。
    3)複グループが独立して翻訳を同時に提供出来る(読者が好きな翻訳者を選べる)。

    そして、英文和訳の場合でもそうですが、フィクション翻訳の場合は正確さよりもエンターテイメント性の方が読者にとっては重要なので、翻訳の素人でも、翻訳先の言語の習得率が高く、読者の好みが解っていれば、プロよりも読者に好まれる仕事をすることがあります・・・。

    極端な例では、シンガポールやベトナム産のscanlationの場合、英語のレベルを相当落として、現地の学生に解りやすくしてるようです。

    >とりあえず、最初の告知を送ったところで、OneMangaは8月1日付けで
    >全てのマンガスキャンレーションを削除、マンガ情報サイトになった。MangaFoxもめぼしいコンテンツが全て削除された
    正確には”他サイトにコンテンツが転載された”です。多くのサイトは未だにscanlationの供給を続けています。

    —————-

    Scanlationに対する対策としては、純粋に短期の収益を考えれば、アメリカの音楽産業のような立ち回りが一番良さそうですが、強力なLobbyistを持たない日本人が真似をすると痛い目に合いそうです。
    例:http://arstechnica.com/tech-policy/news/2009/03/i-thought-it-was-a-scam-nh-woman-sued-by-riaa.ars
    日本の会社が同じことやったらどうなるんだろう?

    Filesharingに対する根本的な対策は取れないので(このあたりはとても複雑なので省かせてください・・・)、ユーザーに買わせるのではなく、買いたいと思ってもらえる販売戦略を取るしか無いのではないのでしょうか。

    ——————-
    最後に
    >外部からすれば、マンガが海外にも広まっていいじゃん、と思うかも知れな
    >いけど、これじゃ出版社にも著者にもお金が入らなくて、大迷惑。
    Scanlationには確かに迷惑な一面もあるんですけど、マッチポンプなんですよ。 日本の漫画は漫画を読み続けてきた人達向けに書かれているので、初めて見た人達には中々受け入れてもらえない。Scanlationの人達はタダで海外市場の開拓をしてくれたんですが、今度は彼らが提供する以上のサービスを日本の販売業者が提供出来ない・・・(同時に市場がまだ完全に耕されていない)。

    結局はアマゾンやIPadでweb販売して、scanlationより見つけやすいことを武器にしたり、著作者の方達に出てきてもらって、scanlationの方達の情に訴えて著作者に収入が入るように調整してもらうしか無いのかも知れません。

    ところでアメリカの出版社は海賊版の横行にどう対応しているんでしょう?検索すると幾らでも出てきますが・・・。
    http://www.demonoid.com/
    http://thepiratebay.org/top/201

  • pinoko

    興味深く読ませて頂きました。私も2年ほど前に、この辺の事情を詳しく調べようと取材しました。やはりどの米国の漫画ファンが口を揃えて言ったのが「読みたくても読めない」。新刊を待っても何ヶ月も待たなくてはならない、いきなり話がいいところで最終回になったり。まったく前回のブログ記事でご指摘されていた通りの事態が起きていたことに、日本人として苛立を覚えました。大手コミック出版社が日本の出版社と契約を打ち切るなど、(理由はわかりませんでした)という悲しいニュースがあったちょうどその頃です。やはり漫画ファンはそういった苛立から違法オンラインサイト、ファンサブに手を出していく。無理はありません。B&Nの漫画棚の担当の人は、「売る本がなければ売り上げは上がるはずないからね。」とポツリ。違法は取締るべきというより、違法がなぜ増長するのかを考えるべきですよね、ほんとに。

  • Lingual

    NetCatさま
    コメントでの補足ありがとうございます。ただ、スキャンレーションに対する私の認識が「マチガイ」であるとは思えません。NetCatさんの主張ではアマチュアの翻訳がプロのものに勝る点を挙げているだけで…。
    他のサイトにスキャンレーションが移行したかしないかにかかわらず、OneMangaやMangaFoxが違法と指摘を受けたコンテンツを削除したのは事実ですよね? 私もこういうイタチごっこが続くのは避けられないと思いますし。
    最後の海賊版に対するアメリカの出版社の対処の仕方についてはまた別の機会にまとめさせていただきます。

  • nono

    scanlationの本来の姿は、自国では翻訳出版されそうにないマンガを自分たちで訳す、もし出版契約が結ばれたらデータを削除する、という慎ましいものでした。しかし、この記事で挙げられているような「まとめサイト」ができると、電子会議室で話題になるのは専ら人気単行本の先行翻訳(明らかな違法コンテンツ)なので、広告収入のためにPVを伸ばしたいサイト管理者ともども、著作権侵害に突き進んでしまったのでしょう。

    Yen Pressのラインナップは、日本の小学館系&講談社以外で売れそうなものを丁寧に拾っており(すると、韓国のマンファが多くなるのは示唆的ですね)、ビジネスマンがオタクたちに社会のルールを教えに来たというよりは、筋金入りのオタクがガキどもにこの世界の仁義を教えに来たという印象です。mangafoxの現在のコンテンツには、scanlationが本来扱っていたものは軒並み残っています。それを、「めぼしいコンテンツが全て削除された」というのはちょっと違うのでは?

  • Lingual

    nono様
    私が「めぼしいコンテンツ」で指すのは、アメリカで版元から英訳版が出ているマンガ、という意味です。スキャンレーションに「本来の姿」というものがあるのかどうかについてのご指摘はなるほどと思わされました。

  • NetCat

    Reply有難うございます。
    そして説明不足でした。すいません。
    私が間違っていると言いたかったのは
    >(へったくそな)
    の部分です。 

    私の趣旨としては、「本当にScanlationが”ヘッタクソ”なら、より良いものを出せば売れる。しかし、それは難しい。」と言いたかったのです。

    Scanlationは正確さを欠く翻訳が多いのは確かです。 しかし、漫画翻訳の場合エンターテイメント性が重要なので、それが問題に為らない。

    Scanlationの漫画より、もっと楽しめるものを供給出来れば良いのですが、その為にはより才能のある翻訳者を雇わなければいけません。 
    しかし、そういった人達を探したり、訓練をするのはお金がかかります。

    したがって、ナルトやブリーチの様な子供向けブロックバスター以外の分野では翻訳品質でScanlationと戦うのは必ずしも容易とは言いがたく、”ヘタクソ”と侮れないのです。
    (規制の問題もあります:FとSが多く下品なほどほどcoolだと思う人達もいますから・・・。)

    ーーーーーーーー

    現在海外での漫画販売に携わっている方々は、昔スキャンレーションに携わっていた人達が多いとも聞きます。 私には、Scanlationに携わっている人達とこれからどう漫画家の方々が個人として関わるかが、漫画家の皆さんが収入を確保するうえで、重要に思えるのです。
    (具体的には、ボランティア或いはアマチュア翻訳者をどう使っていくかや、本を買ってくれるようにとのアピールです)

    例えば、作者さん自身が矢面表に出て交渉すれば大部分のScanlation Groupは成果物を作者さん経由で販売することを同意すると思います。(これは出版社との契約と、作者さん達の語学力の関係で難しいのですが・・・。)

    というのも、Scanlationをされている方々の多くは、彼らの活動が著作者の生活に深刻な影響を与えているとは自覚ていないからです。
    消費者の方達もまた、自分たちが払うお金が著作者の生活の助けに成っているとは感じていないはずです。

    そして、漫画好きの人は往々にして漫画家の人が好きですから、著作者本人から直接丁重な要請を受ければ、ファンの多くは拒めない(金額にも寄りますが)。 
    上手く行けばタダで翻訳者と日本国外からの収入がある程度得られます。

    アマチュアの翻訳者の方と組んでKindleで出版されている方の例としては、このような方がいます:
    http://ayadigitalcomics.com/
    プロの漫画家さんではありませんしちょっと特殊な分野ですが、私が知る限り、ヴォランティアの翻訳者の方と組んで漫画の電子出版を行っている唯一の例です(本当に他には試している人がいないんですよね・・・)。 

    Scanlationについて興味がお有りでしたら、このサイトをあ勧めします:http://insidescanlation.com/history/index.html

    ーーーーーーーーー

    >OneMangaやMangaFoxが違法と指摘を受けたコンテンツを削除したのは事実ですよね?
    ええ、でも役割は他サイトに引き継がれていますし、MangaHelperなどはScanlator の名前と siteへのリンクが残っているので、利用者には影響がなかったでしょう。
    MangaFoxに至っては未だに漫画読めますよ:
    http://www.mangafox.com/manga/new_prince_of_tennis/

    ーーーーーーーーーーーー

    長々と読み辛い長文失礼しました。

  • Pingback: 思い出せば 君を呼ぶよ - BliBlo()

  • のらたま

    当方、翻訳業に従事しています。前回のマンガに関するポストを含めて、拝読させていただきましたが、コメントを読んでいて、驚きました。マンガとはあれ、翻訳の倫理や翻訳業がdecent work、一介の職業として健全な社会生活の営みを保障するものでなくてはならない、という常識観のかけらもない物言いが満載だったからです。アマチュアの勝手な翻訳は著者に対する名誉毀損に値する違法行為なのです。それを輸出国たるや日本側が容認してしまっては、民意の低さがバレバレです。外国の作品は、翻訳に頼らず、原文で読めることが理想ですが、もちろんそれは誰にとっても可能だというわけではありません。翻訳者は著者との橋渡しを社会的責任を持って担う、れっきとした専門職なのです。それは、マンガの翻訳でも、法定文書の翻訳でも当然ながら変わりません。日本語で翻訳書を読むとき、皆さんもっと疑ってかかるべきです。母国語だからと言って、軽々しく誰にでも習得した外国語からの翻訳が出来る=出版物として公開するに堪えられる、という妄想が日本では蔓延しすぎている。独りよがりな思い込みの罠にはまっています。もっと効率的な外国との直接コミュニケーションが日常に定着すれば、こんなマンガの問題ももっと円滑に解決できるのに。残念です。

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