読売新聞の衛星版と読売アメリカがアメリカから撤退ーYomiuri Newspaper’s North American operation calls it quits

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読売新聞の衛星版と読売アメリカがアメリカから撤退ーYomiuri Newspaper’s North American operation calls it quitsBooks and the City

読売新聞が北米で発行している衛星版を中止するという。それと同時に週刊で発行している「読売アメリカ」も廃止になるという。つまりは読売アメリカのオフィスを閉鎖するという。 五番街666番地で働く駐在員は帰国、現地採用者は路頭に迷う運命にあるという。このニュースを聞いたときは人ごとながら最初けっこうショックだったが、少し考えてみたら「それもムリはないな」という気がしてきた。

北米で「衛星版」を出している日本の新聞は朝日と読売。衛星版というのは、それまで毎日、日本で印刷した新聞を空輸してアメリカに持ってきていたものを、衛星でデジタル化した情報を飛ばし、現地で印刷・配達するもの。日本との時差が14時間あることを考えれば、その日の新聞が現地でその日どころか前日の夕方に読めるという、画期的なものだった。顧客の中心は、英語力不足から現地の新聞が読めず、また、日本の情勢を知っておくことが欠かせない駐在員といったところか。空輸した新聞も、衛星版も、お値段的には決して安くはない。会社持ちで購読し、まわし読みするのが普通だ。

一方で、「読売アメリカ」は毎週発行されていて、読売新聞衛星版を購読するといっしょに付いてくる。現地のニュースで日本人に関係のありそうなものを選んで掲載。読売アメリカだけを購読することもできるし、読売新聞とは別に1部買いすることもできる。

ところがま、これを作っている読売アメリカ社は赤字だったわけですよ。そりゃそうでしょ、今どき日本のニュースが読みたいと思えばインターネットで読めば事足りるわけだし、9月11日のテロ事件の後は全米各地の日系企業も次々に撤退・縮小、日本の新聞がなくては一日が始まらない駐在オヤジの数は先細り。バブルの時のような、親のスネ丸かじり「遊学生」諸君もめっきり少なくなり、けっこう涙ぐましいビンボー学生が多い。衛星版を読む余裕なんてありゃしない。

数ヶ月前も、本社が読売アメリカ社に5億円近い援助をして、これを「販売業務委託費」として計上したのが脱税とされた、っていうニュースがあったばかり。読売アメリカ社の閉鎖はこの時に決められた話らしい。こうやってニューヨークからどんどん日本人が少なくなっていく。

北米支社が赤字経営に陥っている日系企業は他にいくらでもあるとみた。バブル華やかなりし頃に猫も杓子も(特に番号の付いた地方銀行とか)「ニューヨークオフィス」を持つことがステイタス・シンボルであるかのように進出してきた時期があった。有名ホテルやビルをたくさん買いあさった。そしてみんな、コケて撤退した。一番哀れなのは、一生懸命働いたのに失念の帰国を余儀なくされた社員たちかもしれない。大企業だからって、明確なビジョンと収支採算の計画を持って海外に進出しているとは限らないのが日本のカイシャ。情けないところが多いんである。

written by Lingual

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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