よその停電がそんなに面白いか?日本のマスコミは終戦記念日もそっちのけで大騒ぎーThe grass is greener and blackout is more significant from afar


今回の停電では色んな人から御見舞いの電話やメールをもらった。もちろん、自宅の電話は電気が復旧するまでウンともスンとも鳴らなかったわけだし、メールを読んだのも電気がついてからなのだが、先日このサイトで報告したように、当の本人は「泣きべそ」をかくどころか、近所の公園に行って浮かれていたわけで、こんなに心配してもらって恐縮している。

メルマガ読者の方から、ご丁寧に日本のテレビでこの停電がどんな風に報道されていたかを教えていただいた。ま、確かに蜂の巣を叩いたような大騒ぎではあったが、中には「へ?」ってなニュースも混じっていたので、日本のマスコミをバカにするのが大好きな私にとってはかっこうのネタだ。

ハイウェイで立ち往生した車を乗り捨て、徒歩でハイウェイを降りてしまった人が多く、ハイウェイはその残された車が一杯で、完全にマヒ状態。

これはどこの話? なんで停電だと高速道路の車が立ち往生するんだ? 発生時刻は午後4時過ぎなんだけど? それよりこの先のガソリンを確保しようと大勢の人がガソリンスタンドに詰めかけたっていうのはあったけど。

マンハッタンの中の交通渋滞を警官が手信号で改善しようとしたが、兎に角、人手が足らず、一般市民が『にわか警官』で手信号をして居る状態。

これは確かに大勢いましたね。自己主張してナンボのニューヨーク、宴会と聞けば幹事を買って出るような「仕切りたい」人間が大勢いるわけで、そんなにやりたけりゃ、やらせとけってなもん。運転する方もいいかげん渋滞でイライラしているから、普通の市民が偉そうに「止まって、止まってー」なんてやると、「うるせー!こちとら急いでるんでぇ。パンピーはすっこんでろ!」と逆ギレされるリスクを覚悟の上でやらなくちゃいけないかも。反対に、汗だくで交通整理していると、女の子が水を差し入れてくれたり、そのうちパトカーが巡回してきて反射蛍光剤入りのオレンジのチョッキと発火筒をもらえたりした人も。

中には、一般市民に見えるけど、本当の警察官で、家に帰って制服に着替えるヒマもなく交通整理していたって人もいたし、最初はちゃんと制服着てたけど、真夏日の太陽の下、とうとう上半身ハダカ、下はどこで調達したのか、半ズボンになっていたお巡りさんも。

スーパー等の店鋪は、暴動を恐れて早々に店を閉めて居る状態。

っつーか、電気が止まってしまえば店内は真っ暗、冷蔵庫の商品は腐り始め、レジも打てないわけで、いつまでも営業しろっちゅーのがムリというもの。暴動を恐れて、ってのは少なかったかも。一応、ブルックリンの一部では店の窓ガラスが壊されて、窃盗容疑で逮捕された人もいたけどね。20人くらいかな。ま、このくらい夏の暑い夜には、よくある話で。でも襲われた店がスニーカー屋さんとか、携帯ショップだったのが情けなかったというか、なるほどというか。

ブルームバーグ市長が、2度の会見を開き、帰宅を促すと共に、なるべく自宅から出ない事を薦める事を発言。

「家から出るな」ってな戒厳令的なことは特に言ってなかったぞ。交通機関がマヒしているので翌日の金曜日は、よっぽどのことがない限りは出勤しないで休みをとりましょう、とは言っていたが。それより、口を酸っぱくして何回も市長やラジオで言っていたのは、近所にお年寄りがいる人は声をかけてあげましょう、とか、外に出る時は熱中症に注意しましょう、とかそんなことかな。あと、非常事態以外は911番に電話するなとか、ディーゼル燃料を運べる余裕のある業者は近所の病院に連絡しろとか(病院ではディーゼル燃料を使って緊急時の自家発電をしていると初めて知った)。

ま〜ね、日本の国土の半分にあたる広範囲の地域で停電が起こっていると聞いても、暗闇の中にいる当人にとっては、それが次の町まででも、オタワまででも、あまり変わらないわけだし、9月11日のテロ事件の後だから、どのニューヨーカーも「停電ぐらい、どってことないよね」っていう図太さが実感できましたね、今回は。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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