○メリカン航空の機内で見かけたギョーテン・キョーガクのスッチーとは?ーRethinking the whole airline service and weighing flight attendants


またしても日本に出張で帰ってきているのだが、久しぶりにアメリカの航空会社を利用したら(社用で来ているのでマイレージもクソもなかった)、スゴイものを見てしまった。これだけは日本には存在しないと断言できる。それは・・・ジャーン! 「デブのスチュワーデス」。どうだ、驚いただろう。私だって驚いたさ。ゲートで搭乗を待っていたら目の前を横切っていく太い影。それも見た目は日本人のスッチーさん。驚いたのと、ヒマこいてたのと手伝って友だちに電話かけて報告してしまった。「You’ll never guess what I just saw!」って。ごめんね、珍獣扱いして。

ヒ素入りカレー事件の林真澄被告のような、そのスッチーさんにずっとドリンクだの入国書類だのと、世話をしてもらいながらしっかり観察して根本的なところを考えてみた。搭乗員がデブで何か不都合なことはあるのか、と。ん〜、全くないワケじゃなかった。不便なのは、彼女が通路にいると、ただでさえ通りにくい狭い通路が完全にふさがってそばをすり抜けるのが不可能となる。うっかりぶつかったら圧死しかねない。

でも、マイナスなのはそれくらいじゃないかな? 客の荷物も軽々と頭上の棚に入れていたし、ドリンクさばきもテキパキとしていたし。耳をそばだてて聞いたところでは、彼女、日本人と言うよりは日系人、日本語にも英語にもアクセントがなかったし。ついでに男性諸君のために特筆するのなら、けっこうキレイな人だった。ま、「デブはデブであるというだけで美人の資格を失う」という輩には何を言ってもダメだろうだけど。

しかし時代が時代だからね。この航空会社は例のテロ事件で標的にされた会社でもあるし、もし機内にテロリストがいて爆弾を持っていたのなら、このスッチーさんに取り押さえてもらえばいいわけじゃん。テロリストとまではいかなくても、酔っ払って暴れる客がいたとか、非常事態が発生してドアを開けて非常階段を準備するのにも、わたしゃキレイで細っこい日本のスッチーさんよりもこっちの人の方が頼れる気がするね。日本ではあまり報道されていなかったような気がするけれど、テロ事件の後、靴に仕掛けた爆弾を爆破させようとして、取り押さえられたイギリス籍のアラブ人の兄ちゃんがいたでないの。あの時も、腕を噛まれながらも必死で暴れる犯人を取り押さえ、乗客と一緒にそいつを客席に縛り付けた2人のおばさんスッチーの話もあったし。

日本は不景気で、昔みたいにアブラぎったオッサンがビジネス席でエバる時代じゃないし、元々飛行機はクラブじゃないんだから、きれいなホステスさんにお酒をついでもらうようなサービスを期待する時代は終わったということですな。個人的には日本の旅客機ももっと若い男の子の添乗員を増やしてくれた方がいいんだけどね。(パイロットは別にキムタクじゃなくてもいいや。どうせ顔見えないから)これからは私ぐらいの女性客が社用で乗るってケースが増えていくと思うし。

ま、何はともあれ、ゴールデンウィークが終わったばかりということもあるだろうし、SARSのおかげでアジアに飛ぶビジネス客がどっと減ったということもあるだろうし、機内はガラガラ。9-11のテロ事件以降、どこの航空会社も経営が苦しいのはわかる。が、ジェット・ブルーのように、徹底的な合理主義で利益を出して成長している航空会社もあることは事実だ。政府に援助金を求めるのではなく、これからどういうサービスをどう提供していくのか、根本的に考え方を変えなければどこも潰れるだろう。

ジャルもアナも経営が苦しいのは同じだろうし。大枚はたいて松井をコマーシャルに引っ張りだしたり、ドラマに協力したら株価が上がった、なんて喜んでる場合じゃないって。私はこれからも日本とアメリカを往復するからね。私のような客をどう引っ張り込むのか、ちゃんと考えて下され。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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