マンハッタンに上陸したゴジラを待っていたのは、プロ意識のない日本のマスコミ陣ーElvis has left the building as Godzilla slips through press mob at Newark Airport

Bookmark this on Hatena Bookmark
Hatena Bookmark - マンハッタンに上陸したゴジラを待っていたのは、プロ意識のない日本のマスコミ陣ーElvis has left the building as Godzilla slips through press mob at Newark Airport
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
マンハッタンに上陸したゴジラを待っていたのは、プロ意識のない日本のマスコミ陣ーElvis has left the building as Godzilla slips through press mob at Newark AirportBooks and the City

松井のヤンキース入団そのものについては興味がない、と書いたばかりだが、日本のマスコミのバカ騒ぎぶりには、けっこう楽しませてもらっている。

松井のニューヨーク到着(正確にはニュージャージーだけど)を捉えようと、ニューアーク空港に集結した日本の報道陣が肩すかしを喰らった、というニュースをこっちのローカル局、WNBCでやっていた。(スポーツニュースの最後に「comic relief(お笑いもの)」として入っていた。)

普段はセレブなんて滅多に来やしないヒナびたニューアーク空港に、日本のマスコミ陣が大勢おしかけたものだから、空港側の警備員たちがビビったんだろう、松井は裏口からこっそりと到着ロビーを脱出。皆さん、カメラを抱えて唖然とした顔で映っておりやした。ざまー。

マイクを向けられた空港の警備担当者が「Elvis has left the building.」といったジョークがわかった日本人が何人いただろうか? (以下説明:アメリカには、まだエルビス・プレスリーは生きていると頑なに信じ込んじゃっている人たちがけっこういて、スポーツアリーナやショッピングセンターで彼の姿を見た、という怪情報が飛び交ったりする。で、この手の騒ぎを静めるために、半分ジョークで「皆さん、落ち着いてくださーい」という代わりに「エルビスは会場を後にしました」というアナウンスをするのだ。)

で、NBCのレポーターは、ガッカリしている女子アナ(名前みるのを忘れた)の1人にインタビュー。「松井に会えなかったねー」というと、そのバカアナ、「うふふ、私、英語のインタビューでも全然ものおじしないのよー」という態度で、こうのたまったのであった。「アイム・ベリー・ベリー・ディサポインテッド。ノット・オンリー・アザ・レポーター、バット・アザ・ジャパニーズ・ウーマン(レポーターとしてだけじゃなくて、1人の女性としても彼に会えなくてガッカリよん)」)

で、ここでスタジオのベテランスポーツキャスター、レン・バーマンが、しかめっ面で首を振りふり「Well, you insert your own analogy here.(ま、オチは自分でつけて下さい)」と言って、お終い。他のキャスターも絶句しているバーマンをケタケタ笑っている。

で、この女性レポーターのコメントについて、どうして顔をしかめているのか、何がおかしくて笑っているのか、解説してみよう。

これは個人的に以前から感じていたのだが、特にスポーツニュースに関して、日本の報道にはジャーナリストとしてプロ意識が全く感じられないことがある。私も以前、学生の頃、スポーツ番組でインターンをした経験があるからわかるのだが(詳しくはNYニッチの「支離メッツ裂!おまけにホッケー!」を参照)、たとえ、下っ端のインターンでもスポーツ選手にサインをねだるのは御法度、あくまでも試合中の選手を取材するのが仕事で、私生活に関わるのは、恥ずかしいこととされていた。

日本ではよく、スポーツニュースを担当した女子アナと、選手が結婚しちゃったりしているが、アメリカ人のマスコミの人がそれを知ったら、やっぱりバーマンのように、首を振りふり、しかめっ面をすると思う。

そんなことがまかり通るから、女子アナになりたいパッパラパーなねえちゃんが多くなるわけでしょ? ま、日本の女子アナなんて、やっていることはモーニング娘。と大して変わらないからな。スポーツニュースの視聴者も、プロのジャーナリズムなんて期待してないんだろうし。どっちもどっち、ということで、この先の報道合戦が思いやられるのでありました。

つけたし:水曜日付けのフジテレビ系芸能ゴシップニュースで「また会見直前には、女性リポーターによる“アポなし取材”も初体験。会見場に入る前、FOXテレビにつかまり、「独身なの?」「彼女はいるの?」との質問も…。 」

という一文があったが、この女性リポーター、ロザンナ・スコットは既婚のママ。個人的興味でこんなことを聞いたわけではない。実は、FOXテレビではこのニュースの直前の月9枠で「ジョー・ミリオネア」という番組を放映したところだったのだ。これは今時ハヤリの「リアリティーTV」といわれる番組のひとつで、実はしがない工事現場作業員の男性を「突然5000万ドル(約70億円)の遺産が転がり込んできた大金持ち、と偽って20人ばかりのシングル女性をあてがい、毎週、デートを重ねては誰を落とすか、誰が残るか、というバトルをした後、実はじぇんじぇんお金持ちじゃないんだよ〜ん、と女性にバラして「愛は勝つか」を見ようというエゲつない番組。何も知らずに舞い上がる女性陣の熾烈な争いがウケて、高視聴率を獲得しているTV番組が終わったばかりだったのである。

そしてロザンナ・スコットも、普段はスポーツと関係ないニュースを担当しているレポーターなので「野球のことなんて全然わからないので(日本の野球なんてさらにわかんないだろうし)、敢えてぜんぜん関係ないことを聞いてみまーす」と言った上で、インタビューしていたのだ。んだから「それでは、もう1人、この街にやってきた新人ミリオネアに聞いてみましょう」というアングルのニュースだった。

written by Lingual

ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
Related Posts
© Copyright - Books and the City - All rights reserved.