なんと、このニューヨークが全米でいっちゃん安全な大都市になってしまったとかーWho woodathunk? New York is now the safest big city in the U.S.


まさかとは思わないでもなかったが、12月17日付けのNYタイムズ紙で、「ニューヨークが全米一安全な都市に」というニュースが目に飛び込んできたので、正直オドロいたような、ガッカリしたような、不思議な気持ちになった。

確かに今の時期タイムズスクエア近辺を歩いてみれば、地方から来たおデブな観光客が、口をあんぐり開けてネオン瞬く摩天楼を見上げながら、牛のようにのーっそり歩いているし、メイシー・デパートの周りでは、みんな無造作にバッグや紙袋を提げてクリスマスプレゼントを買うのに夢中だし、ソーホー界隈では「で、どこに前衛アートがあるんだって?」と聞きたくなるほど商業化されたブティックばっかり並んでいるし、街のあちこちでウンザリするぐらいツマラナイ光景が繰り広げられているのだ。

で、件の記事では、FBIの発表でNYは全米25都市(そんなにあったっけ?)中、犯罪率が一番低いんだそうだ。レイプ、窃盗、空き巣、盗難車の発生率は最低で、殺人、強盗、傷害でもびりっケツに近いとか。 800万人もの人が住んでいるというのに、犯罪率では全国197番目で、ユタ州のプロボ(人口10万人)とカリフォルニア州ランチョクカモンガ(どこ?それ。犯罪が心配というよりは、街の名前を言おうとして舌を噛みやしないか心配。ちなみに人口13万人)の間にランク付けされている。

私のリンク集の中にも「 Rate Comparison」というページが入っていて、これは全国どこの都市が犯罪率が低いかを、とある引っ越し業者が比べっこしてくれる、というものなのだが、確かに当初、思いつくままに都市の名前を入れて、ニューヨークと比べてみたけど、ニューヨークの犯罪率は情けないほど小さかったので「うりゃ、データベース入力の時に間違えたんじゃなかろか?」と思ったほどだった。去年より全体で2000人もお巡りさんが減っているにもかかわらず、安全になったニューヨーク。なじぇ?

何を文句言ってるんだって? うん、確かに街が安全だというのは悪いことじゃないハズ。でも、どう考えてもアメリカの他の都市では2002年になって犯罪率が微増しているっていうのに、なんでニューヨークだけ?って思うわけよ。それとも、去年一気に3000人も死んだから、しばらくはこれ以上殺さなくてもいいかしら?って誰かが(神様とか、殺人予定者とか)思ったとか?

そりゃ、私だって恐い目に遭いたいわけじゃなし、でも、最近とみにニューヨークらしさがなくなってきてるよなーって感じたりすることが多い。川崎重工製のピカピカの地下鉄に乗っているからいけないのかしらん?

最近のニューヨークの事件といえば、犯罪には程遠く、地下鉄・バスがストに突入するかも知れないと言う話。結局は交渉成立で、何も起こらなかったんだけどね。思いっきり肩すかし。何だか明るい師走のマンハッタンなのでした。

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ニューヨークと東京を往復する文芸エージェント。 日本の著作品を欧米マーケットに売り込むべく孤軍奮闘中。
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